これまでにもゾンビ系のパニックホラー漫画は数多く見てきましたが、そのどれよりも本作の設定は斬新だと思います。簡単に言えば「ゾンビになっちゃったんだけど理性が残っていて、ゾンビに襲われることもなく、人間とも会話できる存在」になった主人公の物語です。
その主人公が自身の食糧問題を解決するために、人間の生き残り・男女を探し歩くという…。こんなん面白くないわけがないでしょ。というわけで今回は、超絶斬新なゾンビ漫画「空腹なぼくら(連載中)」を紹介します。
空腹なぼくら あらすじ
ゾンビによる人類養殖計画、始動！人間がほぼ絶滅し、食糧危機に瀕するゾンビ社会。人間の知性と感情を残したままゾンビ化した特異体質のワタルは、仲間の食糧危機を打開するために“人類（エサ）養殖計画”“を思いつく。
それは…生き残った人間の男女を交配（セックス）させて人類（エサ）を養殖するという壮大な計画だった…！だが、やっと見つけた女が今も未練ある元カノだったことから…！？
「斬新な設定！」「キツい、怖い、けど続きが読みたい」とデジタル配信で大反響を巻き起こすゾンビ漫画の新機軸、ついにコミックス発売！！！！！！！
空腹なぼくらの見所をチェック!!
主人公がゾンビ側のゾンビ漫画
一般的なゾンビ漫画は、大量のゾンビたちから逃れる人間側の目線で描かれることがほとんどです。で、仲間が1人ずつ減っていく恐怖感みたいなものを中心に進行されていくことが多いじゃないですか？
本作がそれらのゾンビ漫画と大きく異なるのは、主人公がゾンビ側に立っているということです。設定としては「ゾンビになったんだけど理性が残っている」という状態で、食べるとしたら人間なんだけど我慢できる段階という感じ。
周りのゾンビたちに襲われることもないし、ぶっちゃけ最強の能力を手にしています。まぁ人間と遭遇した時に味方と見てもらえるか、それとも敵と見なされるかだけは不安が残るものの、いずれにしても従来のゾンビ漫画と見所は大きく変わってくることは間違いないでしょう。
新たな生きがいは人類増殖計画
本作の主人公には明確な目標があって、それは「人類養殖計画」と呼ばれるゾンビたちが食糧に困らない世界作りです。物語が始まった時点で主人公は1人の男を捕獲しており、あとは生存している女を捕獲できれば子供を産ませることが出来ると考えます。
もちろん男はゾンビたちから隔離された安全な場所に匿い、他のゾンビからは襲われないようにしているわけですが…。まぁ見た目的にも内面的にもイケメンとは言えない彼を前に、やっとの思いで連れてきた女が率先して子供を作ってくれるかは非常に厳しいっていうね。
そもそも生きている女が見つからないという状況で、ようやく見つけた女が元彼女だったら…？過去に愛した女を計画のためとは言え、その男に渡せるのかという問題は非常に難しい判断と言えるのではないでしょうか。まさかこれをゾンビ漫画で悩むことになるとは夢にも思いませんでした。
人間たちに襲われてしまうとき、どう対処するか
もし正常な人間たちが生き残っているとすれば、かなり高い確率でコミュニティを形成している可能性が考えられます。学校とかにバリケードを張って、少数部隊が外に食料とかを探しに行くという…まぁゾンビゲーでもゾンビ映画でもよくある展開ですね。
もし相手が1人なら半ゾンビでも話を聞いてもらえるかもしれませんが、さすがにコミュニティ全体が主人公に耳を傾けてくれるということはないでしょう。その時、戦いに発展してしまうとしたら、主人公はどのような決断をするのでしょうか。
全滅させてしまっては計画が遠のいてしまいますし、かと言って捕獲されてしまうようなことがあれば、それはもう終わりを意味しています。果たして主人公の選択は？
空腹なぼくら コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
ゾンビ側から見るゾンビ漫画っていうだけで、今までになかった感じがめちゃくちゃ面白いです。で、人間を増やして食べようっていう狙いに再現性があるかどうかはさておき、最初の2人がアダムとイヴになるような世界観が興味をそそるんですよね。
しかも最初に捕まえた男のスペックが低いとか、そこに元カノを連れて行かなきゃならない展開なんかが、良い意味で漫画っぽくないというか、読みながら「こういう展開だったら面白いのに」って思ってしまう理想そのままという感じ。
ぶっちゃけ1巻の終わり時点でもかなり劇的な感じなんだけど、「次の展開が気にならない人っているの？」くらいの展開なので、読み始めるのであればドハマり注意です。
あとがき
人間食べ尽くした…。
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