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「間違った子を魔法少女にしてしまった」を読んだ感想・レビュー

間違った子を魔法少女にしてしまった表紙

 

コミックス1巻の表紙とタイトルだけで「あー、こういうやつか…」と話の大まかな流れの予想ができ、特に大きな裏切りもなくそのまま話が進むっていう展開…。

これまでに色んな漫画が登場してきて、それこそ最近は奇をてらった作品もだいぶ増えてきた感があるんだけど、予想通りの出オチって、ありそうでなかったような気がしませんか?

本作は完全に出オチを遺憾なく発揮している作品。しかし、出オチなんだけどその先も読ませるほどの熱量に溢れている作品とも言えるでしょう。というわけで今回は、二面性を持つなんちゃって美少女の残虐性が光る「間違った子を魔法少女にしてしまった(連載中)」を紹介します。

 

 

間違った子を魔法少女にしてしまった あらすじ

人類の敵・アタスンモから世界を守る、魔法少女の力を授かった女子高生の真風羽華代。しかし可憐な容姿と類まれな資質を持ち合わせる彼女は、実はいちばん魔法少女にしてはいけない子で――!? 全ての魔法少女ファンに捧ぐ、異端にして最先端の魔法少女物語、開幕!

 

間違った子を魔法少女にしてしまったの見所をチェック!!

「魔法少女=可憐な美少女」という思い込みを逆手に取る

間違った子を魔法少女にしてしまった1

 

魔法少女と言えば可愛らしく平和的に世界を守るというイメージがありますが、見た目それっぽい少女を見つけたかと思ったら、その実は番長クラスのヤンキーすらも避けて通るほどの凶暴女だったという…。髪形を含む全体的なフォルムや服装を遠くから眺めている分には完全に魔法少女です。魔法少女モノじゃなかったとしても「清純系の恋愛漫画かな?」くらいの感じ。

それがいざ蓋を開けてみたらヤンキーバトル漫画だったっていうギャップが、本作を高度なギャグ漫画へと昇華させています。絵に美少女要素があるからアレだけど、謎の生命体が出てくること以外は昭和のスケ番モノだからね。

その姿はまさに邪知暴虐。「こんなに可愛らしい子が!?」っていうギャップはもちろん、普段から二重人格のような振る舞いをしてるんだからボケの手数は常に多め。…初期設定から既に「上手くやったなぁ」という印象を受けました。

 

ジャンルはギャグだと思うけど、幅広い要素あり

間違った子を魔法少女にしてしまった2

 

本来の魔法少女であれば、敵から地球の平和を守るために魔法を使って敵を追い出すっていうことをするのがデフォ。決して性的には映らないような工夫をこしらえた変身シーンがあったり、敵とのバトルシーンでは間違っても物理攻撃はせず、魔法ステッキか何かを使った呪文攻撃をし、敵は空気を読んで退散するというのが暗黙のルールだと思います。

本作では物理的な攻撃しかしないし、日常パートではタバコ吸ったり舎弟をコキ使ったり…中身は完全にヤンキー漫画です。もしかしたら今後、ラブコメ要素なんかも出てくるかもしれないし、そのポテンシャルは無限大だと思います。少なくともコミックス1巻時点で「これはギャグ漫画です」と言い切れるほど、単純なものでもないように感じました。

とりあえず純粋な魔法少女モノを読みたい人にはおすすめできないけど、ギャグ漫画、ヤンキー漫画、バトル漫画が好きな人なら楽しめる…かな。

 

大迫力のバトルとふんだんに登場する「あるある」

間違った子を魔法少女にしてしまった3

 

本作にはバトルシーンが多々登場します。その迫力ったら凄すぎて、もはや語彙力を失うレベル。コマ割りが大きくて、1ページにデカデカとバトルの1シーンを描いてたりもするから、読み終わってしまうのが早いのが残念です。

普通の漫画なら「コマ大きくして楽しやがって…」っていう憎まれ口の1つでも叩きたくなるんだけど、本作ではバトルシーンの線が非常に細かくて、たぶん楽をしようとしてる感は微塵も感じません。

ちょっと見にくいなぁと感じるタッチではあるんだけど、迫力はマジで凄い。あと魔法少女あるあるとか、バトル漫画あるあるなんかも上手く使ってるので、出オチの勢いをそのまま維持している感があります。出オチって普通は失速するんだけどね。

 

間違った子を魔法少女にしてしまった コミックス序盤を読んだ感想・レビュー

程よく下品という印象が、むしろ良い感じに描かれている漫画だと思いました。僕の場合、真っ先に思い出したのがケロロ軍曹に出てくるタママと西澤桃華だったんだけど、やっぱ「見た目可愛いのにスイッチが入ると狂暴になる」っていうのは、使い勝手良いんだろうなぁ。

本作ももちろん、魔法少女っぽい可愛らしい女の子が狂暴っぽさを発揮するという部分に大きな魅力があるんだけど、これは出オチに過ぎません。

回を増すごとに勢いは減っていくんだろうと思いきや、それは完全に杞憂でした(コミックス3巻時点)。あるあるを上手く使って、ちゃんと笑いを成立させています。とにかく勢いが凄い!僕が現時点で読んでいる序盤に関してはまだ勢いがあるので、この勢いのまま続くかどうかが分岐点になるんじゃないかと。

 

あとがき

間違った子を〇〇にしてしまったシリーズを短期であれこれやっても面白そう。

 

 

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