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「闇金ウシジマくん」を読んだ感想・レビュー

闇金ウシジマくん表紙
Ⓒ 闇金ウシジマくん

僕は完全なる「金借りられ体質」で、色んな人にお金を貸してきました。その全ては利子も取らなかったし、ちゃんと回収してきたんだけど回収が困難だったケースも少なくありません。

そういう事情を経験していると「お金って貸す方よりも借りる方が立場が上なのでは?」とか「借りたお金を返さない方法なんていくらでもあるじゃん」って思うようになります。本作はそれが間違いであるということをハッキリ教えてくれる漫画です。

というわけで今回は、闇金業者の裏事情を描いたリアル「闇金ウシジマくん(全46巻完結済み)」を紹介します。

闇金ウシジマくん あらすじ

丑嶋のもとを毎朝9時に訪れる「奴隷くん」と呼ばれる人々。それはパチンコ依存症の主婦たちのことで、丑嶋は彼女らに3万円の現金と引き換えに5万円の借用書にサインさせる。あらかじめ金利・手数料2万円を引いた上、1日3割もの暴利を課しているにも拘わらず、今日も彼の会社には哀れな訪問者が引きも切らない。

闇金ウシジマくんの見所をチェック!!

安全なところから裏の世界が覗ける

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Ⓒ闇金ウシジマくん

普通の生活を送っていると決して覗くことのできない世界の物語は、多くの読者を惹きつけて止みません。特にアンダーグラウンドな世界は自分とは程遠い所にあるような気がするものの、実はかなり近い場所にあるっていうね。

ホスト、キャバクラを始めとする飲食業もそうだし、風俗関連なんかはかなり多そうだけど、やっぱ「金貸し業」なんかは危険な香りがする業種の最たる例と言えるのではないでしょうか。かつて可愛いチワワをCMに採用して話題になった某会社も、ぶっちゃけ健全といっていいのかどうかって部分はあるし、まして国から許可されていない違法な金貸し業となれば言うまでもありません。

本作はそんな闇の世界、アンダーグラウンドな裏社会を堪能できる最高峰の漫画です。リビングやベッドなどの安全地帯から眺めることをおすすめします。

闇金の内容と詳細

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Ⓒ闇金ウシジマくん

ぶっちゃけ僕は人からお金を借りたこともないので、その辺にあるお金が借りられる会社と闇金の違いもよく分かっていませんでした。というか闇金の話って健全じゃなさすぎてちゃんと教育されないというか、臭い物に蓋をするような考え方が浸透していて、小さい頃に親に聞いても「そんな言葉、もう言うんじゃありません!」的な扱いだと思うんです。

そんな闇金のなんたるかが分かります。闇金といえば人にお金を貸して、それを回収するプロです。そりゃ簡単に返されないような方法も熟知しているし、貸したお金は大量の利子を付けて回収するでしょう。だってプロなんだから。

金利などについても触れられているし、法律で禁止されているにも関わらず存在できる理由とか、お金のない債権者からどうやって回収するかまで事細かに描かれている漫画です。

時に残酷な現実も包み隠さず描きあげる

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Ⓒ闇金ウシジマくん

ヤクザもののドラマとか胡散臭い眉唾系の雑誌を見ていると、闇金からお金を借りて返せなくなった人の末路みたいなものに触れられているものがあるかと思います。

簡単に思い当たるところで「内臓を売られる」とか「保険をかけて殺される」とか…。でも普通に生きている健全な視聴者にとっては「どこまで盛られているか分からない、むしろファンタジーの世界」のように思えるのではないでしょうか。

ぶっちゃけ内臓なんて必要な場所ではめちゃくちゃ需要があるだろうけど、それを販売に漕ぎつけるまでが難しそうだし、生命保険にしたって全く関係のない人が受け取れるのかって疑問が残ります。でも本作では「どうやって貸したお金を回収するのか」という部分に、ファンタジーのような浮世離れした描写をほとんど感じません。

とりあえず闇金がなくならない理由としては、現実が見えなくなるほど金銭的に麻痺している人が最後に行き着く場所というイメージなので、そういう人には本作を読ませればいいと思います。そうすれば目が覚めるってくらいに衝撃的です。

闇金ウシジマくん 序盤を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

ぶっちゃけ僕みたいな田舎住みの一般人からすれば「闇金ってどこにあるの?」っていうレベルなんだけど、今までに見てきたドラマや雑誌などのコンテンツの中では突出して説得力を持っていた作品だと思いました。多少の脚色はあっても、本質は近からずとも遠からずって感じじゃないかと。

そして一般人からすれば闇金業者に対してカタギとは思えないやり方に恐怖を感じたり、びびってしまうということが珍しくない中で、闇金業者にとっても厄介な存在の相手がいたり、犯罪集団から狙われたりっていう背景もしっかり描かれているのですごくリアリティが感じられます。

何と言っても本作を読んだら、闇金からお金を借りようとは思わないです。この一言に本作の魅力が集約されていると言っても過言ではありません。

あとがき

世の中の裏側は想像以上に近いのかも。