毎回読み切り、毎回異なるヒロインが登場するっていうのが本作の醍醐味です。そして何と言っても「不思議な初期設定がある」というのが本作のポイントとなっています。
笑えるものもあれば鳥肌が立つ展開もあって、一気にこの不思議な世界に魅了されること間違いなし!というわけで今回は、ちょっとSFありきの恋愛ショート・オムニバス「週刊少年ガール(全3巻完結済み)」を紹介します。
1巻部分を少しネタバレしています。
週刊少年ガールのあらすじ
「放課後、ちょっと時間ください」。突然呼び出されドキドキの男の子の前で、思い詰めた様子の女の子がとった行動とは……(第1話「週刊少年ガール」)。初恋と青春の不思議現象に見舞われる美少女たち!ちょっとSFでとってもキュートな恋の結末を目撃せよ!毎回読み切り、毎回異なるヒロイン登場!笑えて奇抜でほっこりする、最新型ショート・オムニバス!!
週刊少年ガールの見所をチェック!!
ちょっと不思議な現象が起こる恋愛ストーリー
本作は恋愛系のショーとストーリーがたくさん収録されているオムニバス形式になっていて、毎回色んな少年少女が登場するという意味での「週刊少年ガール」というタイトルです。
で、特筆すべきはそれが普通の少年少女じゃなくて、何かしらの不思議な一面を持っているところなんですよね。例えば上記画像で言うと「お腹に急に漫画が浮き上がってくる少女」がヒロインになっているストーリーなんだけど、なんじゃそれーって思うじゃないですか?
でも実際にそういうことが起こったらって想像してみてください。別に好きな相手じゃなくてもいいので、中学生とか高校生の頃にそれなりに可愛い女の子のお腹に漫画が浮き上がってきたら…。そりゃドキドキしませんか?
個人的には星1つの漫画でも夢中になって読むだろうって思ってるし、これが面白かった時の感情は言語化できないレベルと言ってもいいでしょう。こういう不思議なストーリーがたくさん堪能できます。
オチは不思議系と微笑ましい系が半々くらい
ちなみに不思議な恋愛ストーリーとは言っても、不思議なだけで終わるとは限りません。もちろん不思議なままでオチがつくエピソードもあれば、不思議なままでオチがつかないエピソードなんかもあるんだけど、最終的にニヤニヤしてしまうようなエピソードも少なくないのが本作の大きな特徴と言えるでしょう。
例えば男性読者の中には「今更コテコテの恋愛物語を見せられてもなぁ」って思う人も少なくないと思うんです。でも本作の場合は多彩なオチとちょっと不思議な世界観があるので、普段はあまり恋愛漫画を読まないという男性読者でも楽しめる仕様になっています。
女性読者が好みそうな王道展開、そしてちょっとニヤニヤできるような恋愛ストーリーもあるので、学生時代や青春時代ならではのドキドキできる恋愛物語が楽しみたいという人にはぜひともおすすめしたい全3巻です。
想像の斜め上を行く展開もあり
全部は言いませんが、ほんのちょっとだけネタバレします。「勘弁してくれよ!」って人はここを飛ばしてください。
前に「サトラレ」って流行ったじゃないですか?自分の考えていることが相手に筒抜けになってしまうってやつ。本作はそんな感じの設定の物語で、自分好みのイケメンを見るとハート柄が体に浮かんできたりしてしまうヒロインが主人公です。
浮かんでくるっていう設定が漫画ならではだと思うんだけど、友達のイケメン彼氏を見たりしてハート柄が浮かんで来たら、そりゃ彼氏としては面白くないわけで…。で、肝心の彼氏の時には何も柄が浮かばないんです。
だから「自然体でいられるのが一番いい」っていうごくありきたりな、もう何度も繰り返し手垢がつくほど使い古された表現でお茶を濁すのかと思いきや、まさかの想像の斜め上を行くっていうね。個人的には全3巻の中でこのエピソードが一番好きだったかもしれません。
こういう上手く終わらせるパターンもあるので、本作は本当の意味で色んな恋愛ストーリーが楽しめる漫画だと思います。
週刊少年ガールを読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)
ショートエピソードが続くので読みやすいですし、SFというかちょっと不思議な世界観がクセになる恋愛漫画だと思いました。日常にありそうな要素と日常に絶対ないっていう要素のバランスが秀逸で、読んでいて本当に飽きがきません。
そしてたまーに「やられた!」って感じのよくできた物語が出てくるので、この辺も夢中になってしまう要素の一つだと思います。意味が分からない設定に始まり、そのままでは終わらないっていうのが本作の真骨頂と言っていいでしょう。
魅力的なキャラも多数登場するし、読んだ人の数だけ「このエピソードが好き!」っていう感情が生まれるんじゃないかってほど、一つ一つのエピソードのクオリティもレベルが高いです。恋愛漫画が好きな人には文句なしにおすすめだし、青春時代ならではのドキドキ感を感じたいという人にもおすすめします。
あとがき
これは5巻でも10巻でも読めたなぁ。