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「銀のアンカー」を読んだ感想・レビュー

銀のアンカー表紙

 

「好きなことで生きていく」っていうキャッチコピーが流行るような世の中で、好きなことを仕事にできるっていうのは幸せそうだと思える半面、そうじゃないんじゃないかと思える部分も出てきます。

いずれにしても好きなことを仕事にできる人はほんの一握りで、大半の人は「月曜日こないでくれー」ってなるんじゃないかと思いますが、自分にとっての天職に就く方法が分かると言われたら興味が湧きませんか?

というわけで今回は、天職に就くための内定請負漫画「銀のアンカー(全8巻完結済み)」を紹介します。

 

 

銀のアンカー あらすじ

かつてアメリカ経済界で「草刈機」と呼ばれた元カリスマヘッドハンター・白川義彦。日本に帰ってきた彼は、突然就職セミナーに現れ、講師が語る”キャリアアップ”という言葉の怪しさを論破する! 白川の論調に感銘を受け、彼を訪ねた大学3年生の田中雄一郎と北沢千夏。軽い気持ちで就活を考えていることを見抜いた白川が、2人に授けた就活指南とは!? 前代未聞の内定請負漫画、ここに開幕!

 

銀のアンカーの見所をチェック!!

就活生必見!就職試験版のドラゴン桜

銀のアンカー2

 

「東大は簡単だ!」というセリフで、たちまち読者を惹きつけたドラゴン桜は東大受験の漫画として非常に有名です。二度に渡ってドラマ化された実績もあり、多くの人がその面白さに夢中になったことでしょう。

本作「銀のアンカー」は、それの就活生バージョンのようなものです。差し詰め「Googleは簡単だ」と言ったところでしょうか(そんなセリフはありません)。就職面接におけるカラクリだったり、就活事情における裏話だったり…。目から鱗が落ちるようなエピソードの数々が楽しめます。

主な登場人物は就活生で、そこに的確なアドバイスをする主人公…みたいな感じの作風ですが、就活生に参考になるのは当然として、それ以外にも人事部に所属している社会人や経営者の方にもおすすめです。

 

タイトル「銀のアンカー」の由来とは?

銀のアンカー1

 

斧でもエンゼルでも何でもいいんですが基本的に金と銀は対になっていて、優位性を付けるんだとすれば金に軍配があがるケースが多いと思います。ではなぜ本作のタイトルは「銀のアンカー」なのか。

本作では小さい頃から明確に将来の職業を見据えていた人を金のアンカーとし、社会人になる時に努力して自分のやりたいことを見つける人を銀のアンカーとしています。野球のイチロー選手や将棋の羽生善治さんなんかは金のアンカーということになるんでしょうが、大半の人は銀のアンカーと言えるのではないでしょうか。

本作はそんな銀のアンカーに刺さる漫画です。高校生~大学生になっても自分のやりたいことが見つからず、漠然と学生生活を過ごしてから就職活動を頑張った人、あるいはこれからそうなるという人には文句なしにおすすめしたい漫画です。

 

なぞなぞのような展開とそれがもたらすもの

銀のアンカー3

 

ドラゴン桜もそうですが、読んでいる人をあっと言わせるような問いかけが非常に多いです。中には「逆張りがすぎる」と感じるものも少なくないんだけど、どれも筋が通っていて納得させられてしまうものばかりなんですよね。

例えば「自分がダメかどうかを調べる方法」ということで、駅前で折り紙を折り続けろと命じられます。それにあたってルールは人と会話しちゃいけないというだけで、段ボールいっぱいの折り鶴を作ればOKというもの。

普通に折ってたら時間が足りなくなるので、なぞなぞだと身構えた僕は「大きな折り鶴を作って箱をいっぱいにする」みたいなことを考え、これができると柔軟な考えができる人だってことになるんじゃないかと思ってたら全然違うっていう…。こういうなぞなぞみたいなものがめちゃくちゃ面白いです。

 

銀のアンカー 全8巻を読んだ感想・レビュー

これから就職活動をする人におすすめしたい漫画です。高校生、大学生の新卒資格者はもちろん、既に社会人で就活しようと思っている人も楽しめると思います。

キャリアアップという言葉を盛大に皮肉ったり、「一部の優秀な学生とその他」みたいな辛辣な表現も多々見られるものの、決して優秀じゃないその他が諦めずに頑張るにはどうすればいいかみたいなことがしっかり描かれているので、最終的に救いがあるっていうのも魅力的です。

何より学校では教えてくれないことや就職活動のマニュアル本に書かれているようなことの真逆のエピソードがあったりもして、どっちが正解かはさて置き、視野が広がることは間違いないと思いました。読んで楽しめるし、視野も広がるし…。就活予定のある人、就活生を採用する立場にある人には文句なしにお勧めです。

 

転職を題材にした「エンゼルバンク」もおすすめ

エンゼルバンク4

 

ちなみに三田紀房氏の作品なら「エンゼルバンク」もおすすめです。こちらは転職を題材にしている漫画で、社会人のためのドラゴン桜と呼ばれています。

自分の可能性を探るというよりは「自分が今まで経験したことを生かすには?」みたいなことが描かれていて、その人の経歴や職歴を踏まえて新たなステージに進むという流れが多いので、銀のアンカーが楽しめた人にはこちらもおすすめです。

 

あとがき

自分の人生のスタート もっと真剣に考えなさい。

 

 

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