秋本治氏のこち亀には毎週楽しませてもらいました。連載が終わったとき「ゆっくり休んで、のんびり次回作の構想を考えてください」くらいに思ってたのが、今やめちゃくちゃ激しいガンアクション漫画を描いてるっていう…。
西部劇ジャンルの漫画は数少ないけど、この世界観に憧れている読者は少なくないと思います。僕はゲームでいうRDR(レッドデッドリデンプション)もプレイしたし、ガンマンには少しあこがれてる部分があるんですよね。
そんな僕にとっては非常に楽しみにしている作品の1つです。というわけで今回は、女ガンマンによる空前のガンアクション「BLACK TIGER(連載中)」を紹介します。
BLACK TIGER(ブラックティガー) あらすじ
19世紀、南北戦争直後のアメリカ――。無法者を駆逐するために合衆国政府は賞金稼ぎ達に「殺しの許可証(ライセンス)」を与えた…。その一人が、女ガンマン「BLACK TIGER(ブラック・ティガー)」!! 謎の凶悪兵器を備えた闇の敵に立ち向かう、空前のガンアクションが開幕――!!
BLACK TIGER(ブラックティガー)の見所をチェック!!
主人公が女ガンマンの西部劇漫画
賞金首という要素にドキドキしない男性読者はいないのではないかと思いますが、本作の主人公は賞金稼ぎの凄腕ガンマンです。…ガンマン?女性だからガンウーマンになるのかな?まぁいいや。
名だたる賞金首たちを駆逐し、馬に乗って駆け回る姿は男顔負け。賞金首たちが待ち構えているアジトに単身で乗り込んでは、リボルバーやショットガンを駆使して賞金首どもを排除していきます。
ただでさえ西部劇のようなガンアクション漫画は数が少ないのに、さらに女性主人公というのは希少価値に拍車がかかっていると言ってもいいでしょう。圧倒的な強さを誇っているがゆえに、苦戦を強いられてハラハラするような場面はもしかしたら見られないかも。
激しいシーンの多いガンアクション
女性主人公と言えど、その内容は激しいの一言に尽きます。特に場面場面で見開きページを多用していて、その迫力ったらないです。銃撃戦の激しい雰囲気もしっかりと再現されています。
他にも船の上で戦ったり、走っている列車の上で戦ったり…。色んなシチュエーションでのガンアクションが楽しめるのも本作の特徴です。敵を直接撃つだけでなく、火薬樽などによるボーナスアクションにも見ごたえがあり、読んでいる人を飽きさせません。
何より1 vs 大人数というシチュエーションが多く、まさに無双している様子は爽快感が半端ないです。銃撃戦っていう珍しいジャンルだけど、バトルアクション漫画が好きな人にはぜひ読んでみてほしいと思います。
所々で顔を覗かせるこち亀的な解説
てか、リボルバーとかオートマチックとかその程度なら分かるかもしれないけど、細かい銃の種類について知っている人ってそんなにいないと思うんです。でも本作では銃の種類の解説なんかも織り交ぜていて、この辺は前作のこち亀を彷彿とさせるクオリティとなっています。
まさに学びながら楽しめるというか、漫画で楽しんだうえに雑学が身に付くなんて…。この辺はやっぱ秋本クオリティと言っても過言ではないでしょう。船が出てきたら船の解説があり、列車が出てきたら列車の解説があります。こういう解説を読んで楽しくなれる読者は、僕を含めて決して少なくないはず。
BLACK TIGER(ブラックティガー) コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
こち亀がギャグテイストだったのに対し、本作はかなりマジなガンアクション漫画で、笑えるシーンはほとんどありませんでした。もう完全に「賞金稼ぎが賞金首を狩るやーつ」という感じ。
西部劇のような世界観を持っているガンアクション漫画自体が珍しいのに、そのうえ主人公が女性キャラっていうことで希少価値は抜群に高いと思います。絵も上手いので、銃撃戦の際の細かい描写が光る漫画です。
現時点では単独行動だけど、ストーリーが進むにつれて魅力的な仲間が増えていったりすると胸熱。とは言え孤高の女ガンマンってのもカッコイイから、仲間がいないならいないで別に問題ないような気もします。いずれにしても爽快感溢れるガンアクションなので、スカッとしたい人におすすめです。
あとがき
心を撃ち抜く銃撃戦。