「P.I.P.-プリズナー・イン・プノンペン-」を読んだ感想・レビュー

P.I.P.-プリズナー・イン・プノンペン-
ⒸP.I.P.-プリズナー・イン・プノンペン-

僕は海外に行ったことがないんだけど、もし行くとしても言葉が通じる国(英語圏)かつ法治国家だと思っています。法治国家の基準がちょっと難しいけど、少なくとも某国のように情報統制がきつい国には行くのが怖いなぁ。

本作はカンボジアを舞台にした作品で、主人公が冤罪で刑務所に入れられてしまい、そこからどう脱出するかっていう感じの作品です。というわけで今回は、これを読んだら海外旅行に行けなくなるかもしれない衝撃作「P.I.P.-プリズナー・イン・プノンペン-(全1巻完結済み)」を紹介します。

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P.I.P.-プリズナー・イン・プノンペン-のあらすじ

平凡な中学教師イザワは、カンボジアの首都プノンペンの娼婦街で純粋無垢な少女タオに出会い、病気の母親のために大金を渡し、帰国する。だが、少女の面影を求めて再びプノンペンを訪れたイザワは、詐欺事件に遭遇し、謂れのない罪で投獄されることに! 自由を求めて、イザワの孤独な闘いが始まった…。

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カンボジアで冤罪で捕まった日本人

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日本と海外では文化も違えば制度も違います。そして海外のある国から見れば、そこでは日本人も外国人という扱いになるでしょう。今でこそまだ日本人に対して金持ちっていうイメージがあるのかどうかは知らないけど、海外で犯罪に巻き込まれてしまうと大人でも泣いちゃうんじゃないかと。

本作の舞台になっているのはカンボジアの首都プノンペンです。プノンペンに旅行に行ったのがきっかけで、ある事件に巻き込まれてしまう主人公…っていう感じのストーリーなんだけど、特筆すべきは「主人公が冤罪で捕まってしまった」という点。

限りなく公平さを重視すべきだっていうスポーツの世界ですら、ホームとアウェーではホームの方が有利だなんだと言われてるなかで、ポルポト政権下のカンボジアですよ?完全なる法治国家だとしてもアレなのに、当時のカンボジアで現地の権力者が日本人を陥れることなんて容易いことなんだろうなぁと痛感させられました。

多くのことが金で解決できる世界

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海外の刑務所を舞台にしたドラマや映画だとよく見るシーンの中に「看守に金を渡して見返りを得る」というシーンがあると思います。本作で描かれている世界はまさにそんな感じで、もっと言うと刑務所じゃなくてカンボジアという国全体がそういう空気をまとっていると言っても過言ではありません。

だからぶっちゃけ牢屋の中にいても、金さえ用意できるなら何とでもなります。ただその金の使い方もめちゃくちゃ難しいし、正しく使えるとも限らないっていうね。「弁護士を呼んでくれ!」って言って渡したその金が、弁護士費用として使われるとは思わない方がいいという世界です。

だから助けを呼べないということになり、なすがままに言われた通りの刑に服さなければならないという…。せめて日本の知り合いからお金を貸してもらえればまだ道は拓けると思うんだけど、まずはどうやって金を手に入れるか、そしてその金をどう使っていくかという展開に注目してみてください。

絶体絶命の窮地をどう脱していくか

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個人的にもたまに「もし謂れのない罪・冤罪で警察に逮捕されることがあったら?」みたいなことを想像することがあります。それこそ電車に乗ってる以上は痴漢をでっち上げられるリスクもゼロじゃないし…。現に逮捕されている犯罪者のうちの何人かはそうだっていう可能性が捨てきれません。

それで死刑になるなんてことはあってはならないし、日本人が日本でそういう目に遭うっていうことですら想像できるんだから、そりゃプノンペンに行った日本人ってことを考えたら何とも言えない絶望感に襲われそうな気がします。

大使館は当てにならず、弁護士を雇おうにも金もなければ言葉もろくに通じない…挙句の果てに紹介されるのは詐欺を働く弁護士ばかりで誰を信じていいのかすらも分からない。そういう絶望的な状況をどう脱していくのかには見所がたっぷりです。

P.I.P.-プリズナー・イン・プノンペン-を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

最初は脱獄の物語かなーって思ったんだけど、そういうアクション系の漫画とはちょっと違いました。「ちゃんと機能している法治国家なら絶対に捕まらないような冤罪で捕まっちゃって、どうやって無罪を認めてもらうか」っていう感じのサスペンス漫画、ヒューマンドラマだと思います。

ポルポト政権下のカンボジアっていうだけで激動の時代だったでしょうから、国全体が普通じゃないっていうのも分かるし、それを痛感させられました。少なくとも本作を読んだら、ちゃんとした法治国家だって言えないような国には行けなくなってしまうほど。

色んな人に騙されたりするから決して気分良く読める感じじゃないものの、国全体がそうなってても仕方ないって思える背景が分かるし、何だかんだで助けてくれる味方の頼もしさみたいなのもあって、そこまで胸糞悪くならずに読める作品です。カンボジア(海外)のダークな部分を見たいという人には最適だと思います。

あとがき

「ビジネス原住民」みたいなことを思い出した。

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