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「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」を読んだ感想・レビュー

TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには表紙
ⒸTSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには

「強そうに見えないのに強い」っていうのは、強さをひけらかしていないという意味でも超かっこいい。男からすればこれこそギャップ萌えじゃないかと思います。例えばボクシングの井上尚弥選手。イケメンだし、誠実そうだし、礼儀正しいし…それでいて最強っていうのはカッコ良すぎるでしょ。

でも井上選手の場合は見た目的にも弱そうではないじゃないですか?強さを全面的に押し出してる見た目ではないけど「実はすごく強いんです!」って言われでも別に驚かない。一方で本作の主人公は、見た目は冴えないし身体も小さい。明らかに弱そうに見えるけど誰も勝てないってくらい最強の人物です。

この「強く見えないのに強い」っていうのは究極のギャップ萌えと言えるのでは?というわけで今回は、ハイテンション格闘ラブコメ「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには(連載中)」を紹介します。

TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツにはのあらすじ

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ⒸTSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには

空手の大会にて他を寄せ付けない強さで優勝した星崎愛之助は、表彰式でも浮かない表情をしていた。それはかつてのライバル・夢丘が出場していない大会での優勝に、何の意味もないことを理解していたからだ。

星崎は夢丘に大会に出場しなかった理由を尋ねに行ったが、夢丘は既に体系も変わり果てており、空手はもう辞めたという。そしてその理由は「ある者の強さを知り、努力に意味がないと悟ったから」だと言った。

星崎は夢丘から聞いた最強の男を探し、とあるコンビニに辿り着く。そこに居たのはまったく強そうに見えないメガネを掛けた店員だった。

TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツにはの登場人物

川端 強

美大志望で最強のコンビニ店員。太極拳を使うが、日々のトレーニング等は特に行っておらず、近所の老人を集めて太極拳の指導を行う「太極拳教室」の講師を務めているのみ。二日に一度のペースで誰かしらに挑戦されているが、その全てを撃退してきた。

自分から喧嘩を売ることはなく、売られた喧嘩は必ず買うがルールが3つ。「挑戦は一度きりで二度目は無い」ということ。「人目につかない場所で戦う」ということ。そして最後の1つが「負けたことを口外しない」ということ。

星崎 愛之助

鉄拳の破壊神(ボーンクラッシャー)と恐れられた空手家。強の強さに惹かれ、弟子入りを志願する。不器用ながらも生真面目で、こちらも「格闘家らしさとそうじゃない部分のギャップ」を兼ね備えている。

陳 神美

強と同じ時間帯に勤務することが多い、中国人の女の子。かつ、中国武術省の諜報員。かつ、本作のヒロイン。星崎に劣らない強さを持ちながらも、強を倒そうと画策している。

TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツにはの見所をチェック!!

見た目に反する主人公の圧倒的な強さ

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ⒸTSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには

「ドラえもんの主人公はドラえもんなのか、それとものび太なのか」みたいな話はあるけど、本作の主人公は二人(…いや、正確に言えば三人かな)。最強を目指した空手家と最強のコンビニ店員の二人が主人公です。

明らかに空手家の方が強そうだけど、実際に手を合わせてみるとコンビニ店員の方が遥かに強いっていうね。これこそバトル漫画におけるギャップ萌えだと思いました。

強そうに見えないし、かといって影でしっかり努力してるって感じでもないから、主人公の過去なんかにスポットを当ててみても面白いだろうし「なんでこんなに強いの?」って部分で、グングン読者を引っ張っていける魅力もあります。

「自分から喧嘩は売らないけど、売られた喧嘩は買う」ってスタンスもカッコイイ。ただ、そのセリフを喋ってるコマ画像は決してカッコ良くない。だが、それがいい!

強さを求める真剣さとギャグの融合

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ⒸTSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには

本作は格闘漫画だけど結構なハイペースでギャグも放り込んできます。まぁ「コンビニ店員やってるメガネのチビが最強」っていう時点で、もはやギャグのような気がしないでもないけど。所々でジャブを打つようにして入れてくるギャグが結構面白いうえに良い味を出してまして…。

強の強さに憧れている星崎は純粋なまでに強さを追い求めてるんだけど、強の脱力的なペースに巻き込まれて右往左往してしまう感じ、自分を見失ってしまう感がめちゃくちゃ面白いです。

途中、強に挑戦する雑魚キャラみたいな感じで、真柴(はじめの一歩参照)みたいなのが登場したのも気になります。たぶん他の漫画に出てくるキャラをパロっても面白い。

迫りくる幾多の困難

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ⒸTSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには

物語序盤ではとりあえず強が最強だってこと以外の情報がなくて、「なぜ強いのか」とか「どれくらい強いのか」って部分は徐々に明らかになっていくと思われます。とりあえずの初期設定として「強を倒すために中国政府が動いている」くらいの壮大なストーリーであることは明かされてるんだけど、果たしてどうなることやら。

強が周りを寄せ付けないほど最強すぎるって展開でもいいだろうし、逆に「強でも勝てない奴が出てきた」っていう従来のバトル漫画のセオリーになぞっても面白そう。

前者なら星崎が修行の過程で、苦戦する姿を見せればいいわけですから。あとギャグの要素も光ってるんで、「あるある!」って展開に進んでも冷めずに笑えると思います。いずれにしても期待度大。

TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには 1巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

まず絵が綺麗でバトルの躍動感がしっかりと伝わってきます。キャラも立ってるし、女の子も可愛いし…。星崎の純粋に強さを追い求める感じや愚直な雰囲気もしっかりと表現されていて、そんな真面目人間がギャグに絡んでるから思わずクスッとしてしまうって部分もあるんじゃないかと思います。

1巻の段階では今後どうなっていくのかって部分はとにかく楽しみだし、何よりも「強がなんでこんなに強いのか」ってバックボーンが気になりすぎる。いずれにしても現段階では面白くならない要素が見当たらないです。

同じことの連続とかだったら冷めるだろうけど、スタートダッシュは抜群に成功してるんじゃないかと。笑える格闘漫画が好きとか、強そうに見えないのに強いっていうギャップに萌えたい人には文句なしにおすすめ。

あとがき

「TSUYOSHI 誰も勝てない、アイツには」のギャップ萌えには誰も勝てない。