スポーツ漫画 個別紹介

「さんぱちのおと」は不器用だけど真っ直ぐな心を持った少年たちの物語

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僕は学生時代から武道に全く興味が無くて、言葉は悪いけど「球技以外の運動部に所属するやつの気がしれねー」って感じでした。この場を借りて謝ります。

それが今では…。例えばキャッチボールとかバスケとか球技全般って、スポッチャとかでも手軽にできるじゃないですか?だから剣道とかそういう「手軽に挑戦するには敷居の高い競技」に対する憧れがハンパ無いんです。もう1度人生がやり直せるんだったら剣道をやってみたいとさえ思っています。

というわけで今回は、剣道に対する憧れを加速する青春物語「さんぱちのおと(連載中)」を紹介します。

※この記事は単行本2巻発売時に書いたものです。

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作品概要

これは、とある剣道道場に通っていた3人の少年たちが主人公の物語。幼馴染、あるいは親友とも呼べる関係性の彼らは切磋琢磨し、同じ時を過ごしながら共に成長していった。

ある時、1人の少年が遠くへ引っ越してしまう。そしてその少年は遠い地でも剣道に励み、中学生では全国制覇を成し遂げ、高校生になる年に故郷へと帰ってきた。それを複雑な想いで受け捉えた2人の幼馴染。

昔と変わらず真っ直ぐな少年と、昔より遥かに大きくなって帰ってきた少年と、自分が何をしたいのか見失いつつある少年。高校生となった今、3人の時が再び動き出す。

 

登場人物

近藤 直司

本作の主人公。身長は低いが野望は大きく、典型的な熱血漢である。

中学の全国大会で時生と対戦できなかったことを引け目に感じており、高校では時生に勝って全国優勝をするという夢を持っている。

 

水嶋 時生

3人の中では特に運動神経が良かったわけでも無かったが、親の都合で熊本へと引っ越すことになり、中学生時には全国制覇を成し遂げた。

高校生となった今、実績は抜群で体格的にも恵まれており、直司の目標として立ちはだかっている。

 

薊 武士

3人がかつて一緒に汗を流した道場に産まれ、父の元で剣道を習ってきた。勝てなかったことで後悔の念があるのか、高校生になってからは剣道と一定の距離を置いている。

才能も実力もあるとされているが「勝った奴しか認められない」「ムダな努力」など、ネガティブな発言が散見されることから、現時点では明らかにされていない何かがあった様子。

 

十亀 悦郎

直司と武士が通う高校の国語教諭にして剣道部顧問。剣道の経験はなく、部活に顔を出しても指導をするわけでもなく、ただ練習を眺めているだけの存在。

ただし自分なりに物語を持っているらしく、直司の物言いにも柔軟な対応を見せたり、不満を持った部員に対して毅然とした態度を取ったりなど、ただの優男というわけでもなさそうだ。

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見所をチェック!!

主人公たちのパワーバランスが魅力的

やっぱスポーツ漫画の定番として、主人公よりも2歩・3歩先を行っているライバルっつーのは燃えますね。主人公が強い設定の作品も嫌いじゃないけど、やっぱ燃えるのはスラムダンク系のパワーバランス。

本作で言えば、直司が眩しいほど真っ直ぐで、幼少の頃は本当に強かったけどある時を境に時生に追い越され、それでもブレずに頂点を目指すっていう熱血さがカッコイイ。

で、時生は時生で体格こそ大きくなったけど、各段に剣道の才能があったというわけではなく、普通の人が10やるところを100やって伸びてきた選手ってのがいいですよね。素直に応援できるというか、カッコイイなって思う。

そして今は塞ぎ込んでるけど、そろそろ立ち上がるんじゃねーか的な武士ね。きっと道場主のお父さんが「時生はすごいな~」とか色々言ったせいでグレたとかなのかな?知らんけど。

とりあえずこの3人だけの関係性を見ても、ワクワクさせられるパワーバランスであることは間違いないっす。

 

指導者目線のあれこれ

高校の部活動ってなると専門の顧問が多いのかもしれないけど、それってIHの常連とかそういう学校の話であって、ほとんどの高校って教師の傍ら顧問をやらされている教師が多いんじゃないかな?…知らんけど。

僕は中学生の時の部活動で、ド素人の先生がレギュラーを決めるのが納得いかなかったことがあるんですよ。だから本作で言うところの部員と十亀先生が衝突する気持ちがすっげーわかります。

でも十亀先生は、素人ながらにも色んな部分を見ている良い顧問なんじゃないかという雰囲気を感じるんですよね。メジャーリーグなんかだと現役時代にすごい成績を残したってわけでもない名監督もいるっていうし。

十亀先生が今後、部員たちにアドバイスをしていくとしたら、それは専門的なことじゃなくて「剣道経験者じゃない読者にも分かりやすいポイント」として指摘するポイントだと思うんで、そういう部分にも大きく期待しています。

 

決着の行方

本作がどれだけ長尺の物語になるのかはわかりませんが、高校3年間を描くとして「最後のインターハイで直司と時生が戦うのかなー」とか「時生との決着は第一部みたいな感じで、新たな敵が出てくるのかなー」とか、色んなパターンが想像できますよね。それだけでもワクワクします。

ちなみにコミックス2巻で既に直司vs時生の対戦は実現しています。ただこれは、スラムダンクで言うところの入部前にやった桜木vsゴリみたいなもんなんで、勝ち負け自体にそこまで意味は無くて、今後の展開を期待させる仕上がりとなっているように思いました。

そしてやっぱり武士も気になります。最後まで蚊帳の外ってことは間違いなくあり得ないことだと思ってるんで、その辺りも大きな見所です。

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コミックスの1巻、2巻を読んでみての感想

すっごく爽やかでワクワクする剣道マンガだと思います。早く続きが読みたくて仕方ないです。

イイ意味でわざとらしい「スポーツ漫画あるある」が無いのも好感が持てるし、すっげー嫌な奴が出てきて無駄に煽ってくる的な展開もないので、素直に読めます。そして刺激が足りないと感じることもありません。

今後、主人公の3人がどのように成長していくのか。心技体とはよく言ったもので、剣道を通じて3人の運命がどう絡んでいくのかが楽しみです。

 

あとがき

ライバルとか友情とかって、眩しいよね。

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