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「ザ・ファブル」を読んだ感想・レビュー

 

個人的にめちゃくちゃ大好きな漫画です。岡田准一さんの主演で実写化もされたけど、殺し屋・ヤクザ絡みの物語でVシネマじゃないっていうフランクな魅力がたまりません。

もちろんダークな雰囲気やアンダーグラウンドな世界観っていうのは残しつつ、ちょっとお茶らける部分もあるんだけど、それがシラケないような秀逸なバランスって言うんだろうか。とにかく本作の世界観は唯一無二と言っていいくらい、完成されたものと言えます。

一言でいうなら「THE 青年漫画」という感じ。というわけで今回は、史上屈指の殺し屋漫画「ザ・ファブル(全22巻完結済み)」を紹介します。

 

 

ザ・ファブル あらすじ

“寓話”と呼ばれし、風変わりな“殺しの天才”が、この町の片隅にひっそりと棲んでいる──。殺しのプロとして“一般人”になりきれ! 野蛮で、滑稽な、大阪DAYS。『ナニワトモアレ』&『なにわ友あれ』の南勝久、銃撃最新作!!!

 

ザ・ファブルの見所をチェック!!

主人公が殺し屋っぽくない

 

本作の主人公は、見た感じでは殺し屋っぽくないです。でも実際は「6秒あれば相手を殺せる」ってくらいのプロの殺し屋っていうね。このギャップがたまりません。

幼少の頃から殺し屋としての英才教育を受けてきたせいか、人格的な部分にちょっと問題があって、それが天然というような印象を与えます。本来の殺し屋なら「コミュニケーション能力の欠如=危険分子」って感じになるんだろうけど、そういう感じじゃなくて、世話のかかる子供みたいな感じ。

これまでに殺し屋が主人公の漫画って幾つかあったけど、ここまで抜けてるキャラクターが主人公をやって成立するってこと自体がすごいと思う。そしてシラけるわけでもなく、ちゃんと面白い殺し屋の物語として成立しています。

仲間や知り合いなんかが窮地に立たされた時なんかのシリアスなシーンにて、主人公が登場すると安心感が感じられるでしょう。たぶんそういう頼りがい的なもんが魅力になってるんだろうなと。

 

能ある鷹は爪を隠す感じのカッコ良さ

 

一応初期設定として、殺し屋が一般人になりきって1年間生活するってことになってるんだけど、匿ってもらう先がヤクザの事務所ってことで、色んなトラブルに巻き込まれていきます。

普通ならこんだけ強けりゃ、イラつく感じの不良に絡まれたりなんかしたら「もうやってられるかー!」みたいになると思うじゃないですか?そのあたりはすげー徹底してて、「どんくさいフリをしながらも不良を倒す」っていうね。こういう部分が「人前では絶対に正体を明かさないヒーロー」みたいな雰囲気があって、個人的には超カッコいいと思いました。まさに「能ある鷹は爪を隠す」という感じ。

実際にやってることは殺し屋なわけで、ヒーローというよりかはダークヒーローなんだけど、普段の姿と殺し屋の姿のギャップがカッコイイと思えるのも本作の魅力の1つです。

 

強敵やライバルの出現

ザ・ファブル3

 

読者がどんなに強い主人公に憧れると言っても、桁違いに強すぎると「どうせ勝つんでしょ?」と冷めてしまう部分も大きくなってしまいます。かと言って、当初の最強の殺し屋という設定がブレるのも良くありません。

本作では物語が進んでいくにつれて、ファブルを匿ってくれているヤクザの勢力図にも変化が訪れたり、穏便に過ごしたい主人公を抗争に巻き込む不穏分子が多々登場します。その中には「これはさすがのファブルでもやばいのでは?」という展開も。

結果に関してはご自身で確認してもらいたいと思いますが、マジで面白かったです。戦い方のレパートリーといい、武器の使い方といい、超が付くほど夢中にさせてくれる漫画と言っていいでしょう。

 

ザ・ファブルを読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

コミックス1巻~5巻まで読んだ感想・レビュー

絵は男臭くて、そんなに上手いって感じでもなく、コマ割りも単調で大きいので一気に読み終わってしまう感があります。それでも読み入ってしまう魅力が存分に溢れている作品です。

今のところはファブル=最強だけど、そのうち「同等、もしくはそれ以上の敵とかも出てくるのかな?」というワクワク感や期待感もあって、早くも作者の手のひらで転がされているような感じ。

爆笑するってことはないけど、ちょっとした笑いなんかもありつつ、根底にあるのは「シリアス&ハードボイルドな物語」なので、すごく新鮮な気持ちで読めるのもおすすめポイント。

最近は、序盤がめちゃくちゃ面白くても巻数を重ねていく毎に失速していく漫画が多いように思うけど、本作はたぶん大丈夫じゃないかな。それくらい安定感と爆発力のある面白い漫画だと思う。THE 青年漫画って感じの作品が好きなら鉄板。

 

コミックス6巻~10巻まで読んだ感想・レビュー

ストーリーの方向性も多種多様になってきて、読みごたえも増してきました。酒、女、抗争みたいなヤクザや殺し屋と非常に近い分野の話が出てきたかと思いきや、それと同時並行みたいな感じで山でサバイバルしてたりもして…。非常に見応えがあります。

ぶっちゃけ現時点では、この物語がどうやって終わるのかも全く想像つかないし、この漫画がつまらなくなってしまうことなんか可能性としてゼロなんじゃないかと思うくらいの面白さ。ここまで読んだら、大抵の人はファブル中毒になってると思う。

 

コミックス全22巻を読んだ感想・レビュー

第一部・完という形で全22巻にて完結しました。終わり方は続編を思わせるような感じになっているものの、綺麗にまとまっていて続編が出なくても気にならない感じです(続編の匂わせは強め)。

言うまでもなくめちゃくちゃ面白いです。人間関係然り、バトル然り…ファブルが最強すぎて「負ける姿が想像できない」っていうところから、「もしかして今回ばかりはやばいのでは?」という不穏な演出も巧かったし、最後までドキドキしながら楽しめました。

殺し屋をテーマにした漫画の中で、もしかすると1番好きかも。読んでないという人には文句なしにおすすめしたい作品です。

 

あとがき

「殺る」と書いて「ファブる」って読みたい。

 

 

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