「今際の国のアリス」を読んだ感想・レビュー

今際の国のアリス表紙
Ⓒ今際の国のアリス

最初は文字通りの殺し合いを強いられるデスゲームも面白かったんですが、その手の漫画が増えたせいで新鮮さを既視感が上回ったような気がします。しかし本作はデスゲームの中でも異質な存在と言っていいかも。

頭脳戦とデスゲームが見事なまでに融合していて、そもそもの設定にもちゃんと触れている作品って意外と少ないのでは?というわけで今回は、心理戦や頭脳戦が好きな人にはたまらないサバイバル・サスペンス「今際の国のアリス(全18巻完結済み)」を紹介します。

著:麻生羽呂
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今際の国のアリスのあらすじ

やりきれない日常に苛立つ高校生・有栖(アリス)良平が悪友の苅部(カルベ)や張太(チョータ)とブラつく夜、街は突然巨大な花火に包まれ、気づけば周囲の人気は消えていた。夜、ふらりと入った神社で告げられる「げぇむ」の始まり。一歩誤れば命が奪われる理不尽な難題の数々を前に、アリスの眠っていた能力が目覚め始める…麻生羽呂が全くスタイルを変えて挑む戦慄のサバイバル・サスペンス、開幕!

今際の国のアリスの見所をチェック!!

謎の世界で展開される正体不明のデスゲーム

今際の国のアリス3
Ⓒ今際の国のアリス

本作を簡単に説明すると「異世界のような場所に飛ばされて、そこで『げぇむ』と呼ばれている謎のゲームに参加し、それによって生きられる日数が増える」という内容になっています。

げぇむは命を落とすリスクのある内容になっていることがほとんどで、死ぬのが嫌だからと言って参加しないならそれはそれで死んでしまうというデスゲームです。で、何とかしてげぇむに勝って生き続けながら、この世界が何なのかってことを探っていくという流れ。

大きく4つの種類×13のげぇむが用意されていて、肉体系のげぇむもあれば頭脳系のげぇむもあり、とにかく色んな種類の争いが楽しめるデスゲーム漫画と言っていいでしょう。

「げぇむに負ける=死」の頭脳戦・心理戦

今際の国のアリス2
Ⓒ今際の国のアリス

げぇむには数多くの種類がありますが、基本的には「頭を使った頭脳戦、心理戦」が多いです。もちろん鬼ごっこのような肉体系のげぇむも少なくないんだけど、結局は騙し合いというか相手の裏をかくことが重要になっているものばかり。

いかに窮地を脱するかという部分にも見所があるし、そこでの仲間同士の協力にも見所がたっぷりです。同じ境遇の仲間たちの中には能力の高い人もいれば能力の低い人もいて、できない人間に対してどこまで面倒を見るのかっていう部分にも人間臭さが溢れているように感じました。

一緒に協力し合うことで生存率が大幅に上がる一方、あえて仲違いをさせるようなげぇむも用意されていて気が抜けないというのも本作の大きな見所だと思います。

げぇむのルールを逆手に取るような展開が熱い

Ⓒ今際の国のアリス

本作の一番の見所は「げぇむの攻略法」と言ってもいいかもしれません。本当に色んなタイプのげぇむが用意されていて、中にはクイズのようなものもあるんだけど、必ずしも物知りが勝つとは限らないっていう展開が用意されてるんですよね。

例えば上記画像のような展開で言えば、正解して火矢を射られない状況を作るのもOKだし、火矢を射られてもかわせばOKという考え方もできるじゃないですか?1~10程度の誤差なら射られても問題ないとして、でも国家予算みたいな単位の大きい問題になると間違った時のリスクは計り知れません。

でもそもそも正解しなくたって大丈夫な道を探すっていう、ちょっとした裏技的な展開っていうのかな。額面通りにルールを受け取っているだけでは気付きにくい斜め上から攻略するような展開が、めちゃくちゃ熱くて面白い展開ばかりです。

今際の国のアリス 全18巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

最近めちゃくちゃ増えてきたデスゲーム展開が、もはや既視感だらけになっていて本来の良さを失いつつあると思うんだけど、本作はただ殺しあっているのとは違ってゲーム形式になっているので、一風変わったデスゲームと言えるでしょう。

少なくとも「賭博黙示録 カイジ」とか「嘘喰い」のような心理戦や頭脳戦をメインにした漫画が好きな人なら文句なしに楽しめるだろうし、生死を賭けたサバイバルっていう展開が好きな人にも刺さると思います。本当に色んなげぇむが登場するので、たまに「これはやられた!」っていう内容があったりするから、これがもうたまらないんですよね。

デスゲームだと割と「そもそもなんでこんな展開になってんの!?」的な部分が蔑ろにされているケースは少なくないんだけど、本作は結末もしっかりしていたように感じました。「難しく考えすぎることが仇になる」とか「斜め上の発想で相手の上を行く」みたいな展開が好きな人には文句なしにおすすめです。

あとがき

見応え抜群のげぇむです。

著:麻生羽呂
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