「兎~野性の闘牌~」を読んだ感想・レビュー

兎~野性の闘牌~表紙
Ⓒ兎~野性の闘牌~

昔はコードネームとかそういう要素にはワクワク感しかなかったんだけど、いつの頃からかダサいって感じるようになってしまいました。特に動物になぞらえた特殊能力を持つ集団で、その集団全体をZOOって命名するあたりはもう「罰ゲームですか?」って言いたくなるくらい恥ずかしい(個人的な意見です)。

そんな僕でも楽しめる特殊能力系の麻雀漫画がこちら。というわけで今回は、危険回避能力に特化していて滅多に放銃しない主人公を描いた麻雀漫画「兎~野性の闘牌~(全17巻完結済み)」を紹介します。

著:伊藤誠
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兎~野性の闘牌~ あらすじ

初めは点だった。いじめられっ子の高校生、武田俊(たけだ しゅん)は強引にやらされたイカサマ麻雀で危険牌を見抜き、不良達の思惑から逃れることに成功する。そんな俊の能力に気付いた同級生の山口愛は、代打ち集団ZOOに俊を参加させようとするが、ZOOの園長こと風間巌は拒否する。入団を諦めさせようと風間巌が設定した武闘派ヤクザとの対局で、一度は入団を諦めた俊だったが、俊の中で何かが覚醒しはじめていた。点はおぼろげながら線になり、面になってゆく。

兎~野性の闘牌~の見所をチェック!!

危険回避能力に特化している主人公

兎~野性の闘牌~1
Ⓒ兎~野性の闘牌~

あなたの周りにも「やたら運の良い奴、危険察知能力の高い奴」っていませんか?僕が学生の時はやたら危険を回避するのが上手い奴がいて、そいつは高校生の時にタバコで停学になることがなかったっていうね。先生が見回りに来る時に限って、そいつは学校自体を休んでたりするんです。

そんな感じの危険察知能力が高い人物が本作の主人公で、この能力を麻雀に応用しているのが本作です。ここまで言えば勘が良くない人でも気付くだろうけど、この主人公は危険牌を察知する能力に長けているので滅多に放銃しません。

「なにそれ最強じゃん」って思うかもしれませんが、今作に登場するキャラはそういう能力を持っている人がほとんどなので、これ以上のチート能力も存在します。この辺の特殊能力にも注目です。

特殊能力を持っている麻雀打ちの集団

兎~野性の闘牌~2
Ⓒ兎~野性の闘牌~

ちょっと厨二要素というか「本作に興味を持つか引くかが大きく分かれる要素」として、ZOOと呼ばれる概念が存在します。簡単に言えば麻雀の代打ち集団なんだけど、色んな出会いやテストの末に主人公が加入するという感じ。

なぜこれがZOO(動物園)かっていう部分に本作のタイトルなんかも関係してくるんですよね。それぞれが動物の名前由来のコードネームを持っていて、そのコードネームにまつわる能力を持っているっていう初期設定です。

ウサギって確かに危険察知能力は高いかもしれないけど、純粋な戦いってなった時に強いイメージは一切ないじゃないですか?そんな場にライオンが来たら…。こういう展開に対して「なんだか面白そう!」って思える麻雀好きの読者なら、本作は間違いなく楽しめる一作と言っていいでしょう。

ヤクザ絡みの危険な展開

兎~野性の闘牌~3
Ⓒ兎~野性の闘牌~

代打ち集団ですから当然「負けられない戦い」が続く展開になります。麻雀で負けられない戦いって言ったら、それこそ死ぬほど高レートか負けたら本当に死が待っているかのどっちかでは?

というわけで見るからにそっち系の人たちと卓を囲むことになるし、普通に暴力的な脅しなんかも珍しくありません。しかも明らかな武闘派なのに麻雀まで強いっていうね。

そういう空気に飲まれていたらいくら能力者と言っても簡単に勝つことはできないし、こういう場面でこそZOOのメンバー同士によるコンビネーションとかフィーリングに見所が出てきます。決して健全な麻雀漫画じゃないので、そういうリスキーな部分にも注目です。

兎~野性の闘牌~ 全17巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

個人的なことを言えば最初のワクワク感が最後まで持続できなかった感こそあるものの、能力系バトル麻雀漫画としては唯一無二の作品に仕上がっていると思います。

麻雀が好きな人にも色んなタイプがいるんで、本作を楽しめる層と楽しめない層がいることは間違いないです。「能力系のバトルと聞いても冷めない、ヤクザ関連のダークな雰囲気が好き、ベタ塗りの少ない淡白な絵でも全然OK」という読者なら楽しめるでしょう。

主人公が豪運を武器に好き勝手やるって感じじゃなく、ウサギっていうチョイスは最高!いわゆるキャプテンじゃなくてエースみたいな存在感が、主人公を応援したくなる要素にも繋がっているような気がしました。

リアルタイムで読んでいたという人は連載期間の長さに心を折られたって人もいるだろうけど、全17巻で完結したのでこの機会に一気読みしてみては?

あとがき

初めは点だった。

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