僕は家が裕福じゃなかったので、周りの同級生たちよりもお小遣いが少なかったです。確か小学校6年生の時で月々700円、中学校3年生の時で月々1000円、それ以降はもらってません。
まぁ高校生の時はバイトをして稼いでたからアレだけど、いずれにしても今みたいに「気になる漫画は全部買う」みたいな荒業はできず、どうしても単行本で欲しいやつだけを厳選して…ってことをやってました。
で、そういう経験がある人や現在進行形でそういう感情があるという人に文句なしにおすすめしたいのが本作です。というわけで今回は、お小遣いのやりくりを描いた日常漫画「定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ(連載中)」を紹介します。
定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフのあらすじ
「おこづかい、もっとちょうだい!」--ドキュメント漫画家・吉本浩二が叫ぶ。45歳、月額2万千円。1万円は大好物の「おかし」に使いたい。子供にオモチャをねだられたら、おしまいだ。そして、悩ましくも楽しい「おこづかい」との攻防戦が始まった。全国の「おこづかい生活」を営むすべての「定額制夫(ていがくせいおっと)」に贈る吉本浩二流「おこづかい漫画」。
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大人のお小遣い帳を覗けるような楽しみ
あなたはお小遣い帳のようなものを作ったことがありますか?僕は小学生の頃にお小遣い帳をつけるように言われていて、ちょっとした駄菓子を買うのにもいちいち計算しなきゃいけなかったから超煩わしかったのを覚えています。
自分のこととなると非常に面倒なこれも、他人の物となれば興味が出てくるものです。特に同年代の人や同じ会社の同僚、自分よりもリッチな人…そして「それでやっていけてんの!?」っていうくらいのお小遣いでやりくりしている人たちが、何にいくら使っているのかっていうのは意外と気になるって人が多いんじゃないかと。
本作は漫画家の主人公を始め登場人物たちの月のお小遣いがいくらで、何にどれくらい使っているかを覗ける日常漫画です。ぶっちゃけ大半が「貧乏自慢」みたいな感じになってるけど、これは全然不快な感じがしない貧乏自慢と言っていいでしょう。
月々21000円のお小遣いをどうやりくりするか
僕は結婚もしていないし子供もいないから分からないんだけど、月に21000円っていうお小遣いは少ないんだろうか…。まぁ上には上がいて下には下がいるとしても、決して多くないって感じなんだと思います。
煙草も吸わないし、お酒も飲まないっていう前提で21000円ですから、これが飲酒・喫煙だと相当厳しそうです。僕も過去に煙草を吸っていましたが、その時は1日1箱いかないくらいだったので今の値上がりしまくってる煙草に置き換えたら大変なことになりそう…。
そして主人公はお菓子を食べるのが好きってことなので、お菓子に全振りできるなら1日あたり700円ほど楽しめるわけですが、それを考えたらかなり庶民的と言えるのでは?子供の時は「あれを買ったらこっちを諦めなきゃいけない」みたいなので悩みまくってたけど、大人になってからそういう気持ちってあんまりなくなったので懐かしさも感じるはず。
なにより本人がグチグチ言いながらもめちゃくちゃ楽しそう!たまに奥さんに対して「それはお小遣いじゃなくて家計から出してほしい」とか「お小遣いを上げてほしい」みたいな交渉をするのも面白いです。
登場人物たちと似た人にはたまらない展開
主人公は完全に大人なんだけど、目線が庶民的なので読んでいて童心に帰れるっていう読者も少なくないと思います。また、結婚して似たような境遇に置かれているという人も共感の嵐となるでしょう。
特に登場人物と似たような趣味があるという場合は、その一挙一動がめちゃくちゃ刺さるはず。例えば本作の主人公はお菓子が好きなキャラだし、バイクの維持費をお小遣いから出しているという人もいれば、駅で立ち飲みしているような人も登場します。
「普段の買い物でポイントを貯めることによって、ある程度貯まったらそのポイントで贅沢をする」みたいな処世術も。とにかく庶民目線で進行されていく上に「少ないお金でいかに充実した時間を送るか」みたいなお楽しみ要素に溢れているので、僕のような庶民派の読者にはたまらない日常漫画です。
定額制夫のこづかい万歳 月額2万千円の金欠ライフ 序盤を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)
ぶっちゃけ結婚していようがいまいが、そこまで稼いでいないっていう人にはもれなく刺さるんじゃないかと思いました。僕は貧乏だけど独り身なので、さすがに本作に登場するキャラたちよりは自由に使えるお金があります。
でも浪費できるほどのお金はないわけで…そういう意味ではバリバリ感情移入してるし、いずれ結婚した時のお小遣いライフを疑似体験するっていう意味ではめちゃくちゃ興味深いです。いずれにしても本人が楽しみながらやりくりしている様子は、勉強になる部分もあって読んでいるこっちも楽しめるんですよね。
普段お小遣いのやりくりに困っている人は当然として、一般的なサラリーマンやワーキングウーマンの方には共感できる作品だと思うので多くの読者におすすめします。
あとがき
20000円じゃなくて21000円っていうのがいいよね。