「本阿弥ストラット」を読んだ感想・レビュー

本阿弥ストラット表紙

 

今もやっているのかどうかは知らないけど「なんでも鑑定団」っていうテレビ番組を見ていて、饒舌に語り始める鑑定人を見ては「それ本当かよ」って思ってました。

個人的には茶器や掛け軸が本物かどうかなんてどうでもいいんですが、そういう鑑定人って「人を見抜く力もあったりするの?」っていう疑問を持ったことってありませんか?面接官って言わば人の鑑定をしているんじゃないかと思うんですよね。そんな人に対する目利きをテーマにした作品がこちらです。

というわけで今回は、本阿弥光悦の玄孫が大活躍する目利きの物語「本阿弥ストラット(全3巻完結済み)」を紹介します。

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本阿弥ストラット あらすじ

徳川家康が一目置いた刀剣の目利き・本阿弥光悦の玄孫・光健。目利きの才は受け継いだが、彼が見るのは「人の器」。どんな土でもひねり方次第で名器に生まれ変わる。奴隷船で売られていく「棄人(ふてびと)」たちが、光健の目利きで生まれ変わり、ある冒険へと旅立つことに!

 

本阿弥ストラットの見所をチェック!!

目利きが主人公の物語

本阿弥ストラット1

 

本作の主人公は本阿弥光悦の玄孫で、目利きを生業としている人物です。目利きって言われると今なら質屋とかなんでも鑑定団くらいでしかお目にかかる機会がないような気もしますが、この時代においては刀や茶器の目利きとして非常に高い地位があったみたい。

で、僕からしたら「本阿弥光悦って誰やねん」くらいの感じだったんだけど、Wikipediaで軽く調べてみたところ「江戸時代初期の書家、陶芸家、蒔絵師、芸術家、茶人」とのこと。とにかく多彩で類まれなる才能の持ち主だったことが伺えました。

そんな有名人の玄孫が主人公ということで、本阿弥光悦譲りの目利き能力もさることながら、その力を「人を見抜く力」として使っていく様子が描かれています。刀とか茶器を見てあーだこーだ言うのではなく、その人の才を見抜くという意味で非常に斬新な歴史漫画と言えるでしょう。

 

奴隷船からどうやって脱出するか

本阿弥ストラット2

 

本作は主人公が奴隷船に捕らえられているところからスタートします。主人公は女遊びをしていて勘定が払えなかったという事情ありきで、この奴隷船に乗せられているわけですが、周りには様々な事情や過去を持った人物や奴隷が同乗しているという状況です。

もちろん根っからの奴隷についてはここから逃げ出そうなんて気はサラサラなく、手足なども一切拘束されていません。この奴隷たちを主人公の「目利き」によって上手く誘導して、この奴隷船をどう脱出するのかっていう部分が最初の見所と言っていいでしょう。

感情的な奴と見たら煽ってみてもいいし、素直そうな奴を見つけて説得してもいいし…。頭の悪い奴を騙すのもいいですね。いずれにしても人の本質を見抜ける能力があるからこそ成せる業です。

 

新酒番船での勝利を目指す

本阿弥ストラット3

 

そして本作最大の見所は「新酒番船」です。これは一種の船のレースみたいなもんで、灘から江戸にかけて酒樽を運ぶ競争なんだけど、奴隷たちにとっても一攫千金の大チャンスっていうことで挑戦する流れとなります。

元々がちゃんとした船乗りで構成されているならまだしも、そういう知識のない人物の寄せ集めでどう戦っていくかっていう部分には不安しかないんですが、そこを上手く乗り切るのもまた目利きの力と言っていいでしょう。

ライバルの偵察や味方の鼓舞も含め、目利きの神髄みたいなものが楽しめます。こういうのを見ているとスポーツの監督や戦国時代の軍師と呼ばれる人物のように、「自分は動かなくても的確な指示を出せる人間の貴重さ」みたいなのを実感することになるはず。

 

本阿弥ストラット コミックス全3巻を読んだ感想・レビュー

本阿弥光悦なんか聞いたことなかったし、同じ時代に俵屋宗達とか尾形光琳がいるっていうことで「あーあのややこしい時代の話ね!」っていう程度の知識しかない僕が読んでも楽しめる作品でした。

奴隷たちが一丸となって船のレースに立ち向かうっていう話で、当時の時代背景なんかも織り交ぜながら主人公の「目利き」が運命を突き動かしていくって感じの作品です。目利きっていうよりは先見の明みたいな感じかな。人の本質を見抜いて適材適所に配置するというか、相手の心理を読んで交渉するみたいな感じ。

Kindleレビューを見てもあまり評価が高くないというか、そもそも評価数自体が少ないということもあって非常にマイナーな漫画なんじゃないかと。全3巻という短いボリュームではありますがそのほとんどが海の上なので、海を舞台にした漫画が好きな人なんかにおすすめしたい作品です。

 

あとがき

「有名な目利きが白って言えば白」みたいな部分もあるよね。

 

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