「東京喰種 トーキョーグール」を読んだ感想・レビュー

東京喰種 トーキョーグール表紙
Ⓒ東京喰種 トーキョーグール

人間を食べる存在が出てきたっていう感じの作品は少なくないけど、これほどまでに人間じゃない方に肩入れさせられてしまうタイプの作品は今までに無かったんじゃないかと思いました。

本作は人間を捕食するグールと、そのグールを退治する喰種対策局(CCG)のバトルを描いたダークファンタジーです。両者の対立によるダークな感じと、それぞれの言い分や心理描写が奥深くてたまりません。

というわけで今回は、人間とグールのハーフになってしまった主人公によるダークファンタジー「東京喰種 トーキョーグール(全14巻完結済み)」を紹介します。

電子書籍版はリマスター版となっていますが、これは雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したものとなっています。

東京喰種 トーキョーグールのあらすじ

“東京”には、或るひとつの「絶望」が潜む…。群衆に紛れ、人間を狩り、その死肉を喰す怪人、人はそれを「喰種(グール)」と呼ぶ。青年が怪人に邂逅したとき、数奇な運命が廻り始める──!

東京喰種 トーキョーグールの見所をチェック!!

喰種(グール)という存在が蔓延る東京の街

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Ⓒ東京喰種 トーキョーグール

人間と正体不明の生物・喰種(グール)が人間社会に共存しているという設定の本作は、グールと喰種対策局(CCG)のやり取りを描いたダークファンタジーです。

特筆すべき点は「グールは人間社会に溶け込んでいて、パッと見では人間とグールの区別が付けられないこと」や「グールが人間を捕食する」という点です。それゆえに人間たちもグールに対しての対策をしていて、両者の間に遺恨が残ってしまうケースも珍しくありません。

グールにも色々いるので「人間に危害を加えるつもりはなかったのに人間から迫害された」みたいなことがあれば、その怒りは巡り巡って人間に降りかかってくることもあるだろうし、人間も人間で「やられる前にやる」みたいな感じになってます。この両者がどのような決着を迎えるのかに注目です。

喰種(グール)と人間のハーフが誕生

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Ⓒ東京喰種 トーキョーグール

本作の主人公はあることがきっかけでグールの臓器を移植されてしまい、人間とグールのハーフとして生きていくことになってしまった男子大学生です。人間からもグールからも異端な存在として扱われることになるんだけど、それと同時に両者の架け橋にもなれそうな可能性を秘めている存在とも言えます。

ぶっちゃけ身体はグールだから人間を食べなきゃ生きていけないんだけど、人間としての本能がそれを邪魔したりして生きにくい様子が伝わってくるし、なるべく人間社会に迷惑をかけないようにしているのに喰種対策局(CCG)に嗅ぎまわられたりして、これから始まるダークファンタジーの導入としてはワクワク感がハンパないし申し分ないスタートと言えるでしょう。

慎ましく生きているグールすらも駆除の対象とする人間のやり方に違和感を感じている唯一の人間という見方もできるわけで、この主人公がどちら側に付いて行動を起こしていくのかにも見所がたっぷりです。

喰種(グール)と人間の生き残りを賭けたバトル

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Ⓒ東京喰種 トーキョーグール

特殊能力系バトルって言うほどでもないんだけど、グールは身体能力が高いこともあってその辺の人間は軽く殺せるくらいの戦闘能力を持っています。そして人間側も単なる警察組織で対応するのではなく、グールにはグールの専門家として喰種対策局(CCG)を用意して対策を講じているという感じ。

グールは赫子(かぐね)と呼ばれる武器を使用するんだけど、これはグールの補色器官であるのと同時に液状の筋肉とも呼ばれていて、グールの身体の一部を変形させて作られるものです。そしてグールは攻撃能力だけではなく防御能力も高いので、人間側もグールから奪い取った赫子を使ってグールとバトルをしていくことになります。

こういうのもグールからすれば「同胞の身体を奪い取られて、それを自分たちとの戦いに利用されている」みたいなことになるので、これだけでも結構複雑な心境が伺えるのではないでしょうか。

この赫子を使ったバトルは迫力満点で、赫子には大きく分けて4つのタイプが存在するうえにそれぞれジャンケン的な相性もあるので、戦略的な部分も含めて見所がたっぷり用意されています。

居場所を見つけた主人公とその仲間たち

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Ⓒ東京喰種 トーキョーグール

もし自分が半分グールになった時のことを考えたら分かると思うんだけど、たぶん家族以外の人間が受け入れてくれることって無いと思うんです。自分の半分は人間なんだけど、何かしらの暴走でグール化した時のリスクは無視できないってことで、人間側からすれば「今のうちに消しておくべき」みたいな考えになるんじゃないかと。

それを考えたら受け入れてくれるのはグール側になり、もし何も危害を加えていないグールが人間の手によって始末されてしまった場合、人間に対しての憎しみみたいなものが出てきてもおかしくないじゃないですか?

この主人公がどういう判断をするのか、そしてこの人間とグールのハーフとなった主人公は本当に偶然生まれたものなのかどうかという部分にも注目です。

東京喰種 トーキョーグール 全14巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

イメージ的にはゾンビに近いような気もするんだけど、見た目や思考的なものが人間と非常に近いということもあって、人間側の目線から読んでいても複雑な気持ちになるくらい、すごく入り組んだ設定のダークファンタジーだと思いました。

バトルシーンの迫力がすごくてバトルアクション漫画としても楽しめるんだけど、それ以上に「人間とは?グールとは?」みたいな根柢の部分がめちゃくちゃ面白いです。単純に善と悪では括れない戦争モノのような、何とも言い難い魅力に溢れた作品だと思います。

序盤は割と人間ドラマ的な要素が強く、後半になるに連れてバトルの激しさが増していくという感じで、序盤から既に人気が出てアニメ化や実写化されるのが分かるクオリティの高さを感じました。

ちなみに本作は全14巻で第一部完という感じで終わってるんだけど、続編ありきという終わり方をしています。続編「東京喰種トーキョーグール:re」も非常に面白いダークファンタジーなので、本作から楽しむのがおすすめです。

アニメ版の東京喰種 トーキョーグールもおすすめ

本作は2014年にアニメ化されていて、3期に渡って放送されています。2017年には窪田正孝さんや清水富美加さんの主演で実写映画化もされたほど、高い人気を誇ったダークファンタジー漫画です。

個人的には実写映画版は見ていませんが、アニメの方は堪能しました。確認してみたところ、続編の「東京喰種トーキョーグール:re」はU-NEXTで配信されているとのこと。DVDでも出てるけど手元に置いておきたいという気持ちがなければ、初回無料体験が可能なU-NEXTがおすすめです。

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本ページの情報は2021年9月時点のものです。作品によっては公開を終了している可能性もあるため、最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

あとがき

彼女の臓器を彼に…!!