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「アンメット ーある脳外科医の日記ー」を読んだ感想・レビュー

アンメット ーある脳外科医の日記ー
Ⓒアンメット ーある脳外科医の日記ー

生粋の病院嫌いということもあり、会社の簡単な健康診断くらいしか受けていません。だからたまに「手がしびれる」みたいな症状があっても、割と楽観視して生きています。

とは言え少しは不安に感じるので、ネットで軽く検索してみるくらいはするんですけど、こういうのって脳に原因があることが少なくないんだとか。そういうこともあって、僕の中で脳外科はかなりのトレンドになってるんですよね。

というわけで今回は、ある脳外科医の日常を描いた医療漫画「アンメット ーある脳外科医の日記ー(連載中)」を紹介します。

アンメット ーある脳外科医の日記ーのあらすじ

脳疾患が招く麻痺、記憶障害、失語症――。脳外科医が診るのは、脳ではなく人生。元・脳外科医が書く超本格医療ドラマ!/日本における脳血管疾患の患者数はおよそ112万人。そして患者の多くが何らかの後遺症と闘っている。アメリカの病院から郊外の主幹病院にやってきた三瓶友治は空気を読まない。それは、少しの遅れが人生を左右する脳外科医ならではのふるまいでもあった。

アンメット ーある脳外科医の日記ーの見所をチェック!!

ちょっと風変わりな天才脳外科医の物語

アンメット ーある脳外科医の日記ー
Ⓒアンメット ーある脳外科医の日記ー

ちょっと常識外れというか、良い意味で「変人」という評価が的確な男が主人公の医療漫画です。目の下のクマや不健康そうな感じ、そして一歩間違うと不潔と捉えられてしまいそうなボサボサ頭など、危険人物を思わせる風貌もイメージにピッタリです。

医療漫画の多くは普通っぽくない人物が主人公を務めることが珍しくないので、こういうパターンもたくさん見てきたような気がします。本作は脳外科に特化している作品のため、手術の緊急性はもちろんのこと、その後の障害や後遺症のケアも含めた医療漫画です。第一印象としてはドラマ化待ったなしという感じのクオリティでした。

僕は医学に知識もないし、他の医療漫画をサラッと読んで「医者ってすごいなー」くらいの知見しかないので、そこまで引っかからずに楽しめたんだけど、実際のお医者さんが見てどう思うかは謎かも。僕の勝手な想像だけど「こんなに上手くいくかばーかばーか」って言いたくなるような内容のような気がしないでもないです。

読む人を惹きつける奇想天外な流れ

アンメット ーある脳外科医の日記ー
Ⓒアンメット ーある脳外科医の日記ー

医療漫画の醍醐味と言えば、素人目にも分かるような医療技術の凄さではないかと思います。難しい病名や手術名を挙げられても、専門家はその凄さが分かっても読者が「???」となってしまうようでは、その面白さは半減してしまうと言っても過言ではありません。

そういう意味では「気道を確保するためにボールペンを喉に突き刺す」みたいなのがウケたりする部分もあるんじゃないかと思うんですが、本作にも序盤からかなりの凄テクが登場します。ドリルの代わりにノミとハンマーで手術をするっていうね。

これが同僚のミスの尻ぬぐいってあたりがいかにも医療漫画っぽくもあり、同時に「お医者様すげー!」ってなる瞬間と言えるでしょう。もしかしたら本物志向の人からすると「ふざけんな」になるのかもしれないけど、僕としては楽しめる要素でした。

一命を取り留めた後の困難や人間ドラマ

アンメット ーある脳外科医の日記ー
Ⓒアンメット ーある脳外科医の日記ー

脳外科に付き物なのは「障害、後遺症」の類です。緊急搬送されて一命を取り留めたとしても、その後の後遺症に悩まされてしまうケースは少なくありません。

個人的にも血液がドロドロで運動不足、栄養の偏りみたいなものを不安に感じていて、真っ先に心配になっているのがこの分野なので、完全に他人事って感じじゃなくて自分のものとして読むことができました。

で、良くも悪くもかなりアッサリしているというか、前向きな患者さんが多かったりして簡単に解決している部分がちょっと物足りなく思います。人間ドラマって言うなら、もうちょいドロドロな展開があってもいいんじゃないかと。

もちろん本記事は序盤時点で書いているため、今後もしかしたらドロドロな展開が増えていくことは大いに予想されますが、腕が動かないとか足が動かないっていう後遺症が残ってしまうなら、もっと悲観的になってしまう人がいてもいいような気がします。

もちろんそのうえで色んな衝突なんかを経て、最終的に前を向くっていうのが見たいです。「半身不随→ちくしょーー→でも仕事が続けられる→やったー」じゃちょっと軽いかなぁ。

アンメット ーある脳外科医の日記ーを読んだ感想・レビュー

たぶんドラマ化とかされるんじゃないかなーってくらいに面白いです。リアリティはあるんだろうか…この辺はよく分かりません。

ちょっと風変わりなお医者さんが活躍するっていう従来の医療漫画の流れを汲みつつ、パートナー(ヒロインって言ってもいいのかな?)にも重要な秘密が隠されていたり、読者を引き込む要素に溢れている医療漫画と言っていいでしょう。

医者としてのスーパーテクニックで魅せたかと思ったら、その流れで同僚や理事長と揉めるパターンなんかもありつつ、手術が終わった後の患者のケアなどにも見所たっぷりです。医療漫画をあまり読まないって人でも楽しめるんじゃないかと思います。

あとがき

元・脳外科医の方が描いてるみたいです。