居酒屋って独特の雰囲気がいいですよね。それも学生向けの全国チェーン居酒屋とかじゃなくて、街の居酒屋というか地元民に愛されてます感に溢れてる居酒屋。本作で描かれているそれはお酒が好きな人にとっては「こんな居酒屋があったら毎日でも通いたい」って思うような場所といっても過言ではありません。
ぼったくりって言われると構えちゃうけど、本作は世間一般的に言われているぼったくりとは全然違って、そのネーミングにも深い意味が隠されているんです。というわけで今回は、名前は物騒だけど人情味あふれる居酒屋ストーリー「居酒屋ぼったくり(連載中)」を紹介します。
居酒屋ぼったくり あらすじ
東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある――。旨いものと人々のふれあいを描き、累計42万部突破の大人気短編連作小説を小説のイラストレーターそのままで贈る、待望のコミカライズ
居酒屋ぼったくりの見所をチェック!!
料理が普通に美味しそう
どっちかっていうと絵で食欲をそそってくるというよりも「それまでの料理の説明や過程で徐々に食欲を刺激してきて、とどめに絵を持ってくる感じ」というイメージ。
もちろん絵も上手だけど、元々が小説だってことも関係しているせいか料理の説明が分かりやすくて鮮明にイメージできます。上記みたいに料理のコマだけ見てもアレだけど、通して読んでたら上記画像がカラーに見えると言っても過言じゃありません。
所々に日本酒に関する雑学や日本酒と合うつまみの知識なんかも放り込んでくるので、日本酒好きの人や日本酒を覚えたいという人にはまさに最適な漫画だと思います。
様々なお客さんの人情物語
居酒屋の風景って言われると嬉しいことがあって景気付けに盛り上がっている人もいれば、嫌なことがあって愚痴をこぼしに来る人もいて、それぞれの卓にカラーがあるじゃないですか?
本作は個室があるタイプの居酒屋ではなくて、カウンターから全てのお客さんが見渡せる感じの居酒屋なので、色んなお客さんの人情物語みたいなものも覗くことができます。
「嫌なお客さんがいてさー」って愚痴りたくなる社会人の人は多いだろうけど、実際に居酒屋でこんなシーンがあっても建設的な意見は出ないというか、大半は「飲んで忘れよう!/そういう時もある!」みたいになって終わりだと思うんです。
本作では割と建設的な意見で諭してくれるというか「ここに来てよかったなー」って思える瞬間があるんですよね。美味しい料理、美味しいお酒以上に楽しい時間が得られるというか…そういう部分にも注目です。
溢れんばかりの日本酒愛
本作に登場するお酒は大体が日本酒メインです。だから「日本酒には全然興味がない」っていう人には、少し物足りなく感じてしまうかも…。でも少しでも「日本酒に興味がある/日本酒を覚えたい」っていう気持ちがあるなら、本作は間違いないです。
それぞれの日本酒にはどんな特徴があってどんな口当たりなのか、どんなつまみが合うのかなど丁寧に描かれています。特にご当地の地酒、全国銘酒の紹介もあって、自分が知ってるお酒とか好きなお酒が出てきたら、思わずテンションが上がるんじゃないかと。
読んでいて興味が出たら「ちょっとコレ飲んでみたいなぁ」ってなるだろうし、漫画を読んで楽しみながらリアルな世界での経験に活かせるっていう意味でも良作だと思います。
居酒屋ぼったくり コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
入り口が「ぼったくる居酒屋のゲスイ話がてんこ盛りのギャグ漫画か何か」だと思っていたって部分があるんで、マジな人情譚を見せられてちょっと恥ずかしくなりました。なんなら土下座して謝りたい。
ぼったくりっていうネーミングを付けた意味を知れば、その姿勢が本作の作風を如実に表してると思うだろうし、こんな居酒屋があったら絶対に人気のスポットになると思います。
料理の1つ1つを見ても派手さはないけど古風な感じがあって、日本酒に合いそうだなっていうのが分かるし、今んとこ「真似したい!」って感じにはなってないけど明らかに居酒屋に行って頼むメニューには影響が出てしまうという印象です。
お酒が好きな人、特に日本酒が好きな人には文句なしにおすすめ。あとKindleレビューを見ていると「小説もドラマも見たけど漫画もいいね」っていう意見が多いので、コミカライズの成功例としてもおすすめです。
あとがき
居酒屋ぼったくりって実際にあっても、ネタじゃなきゃ入れないやーつ。
飯テロ上等!!面白くておすすめのグルメ漫画、料理漫画を紹介する
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