ギャンブル漫画の金字塔的作品「カイジ」の第二弾がこちら。本作はチンチロリンとパチンコ「沼」が登場し、前作以上にパワーアップしたギャンブルが楽しめます。
相手のイカサマを逆手に取り、勝つべくして勝つ白熱した展開は唯一無二！リスクの大きさにびびらず、勝った時のリターンに踊らされることなく、勝負に徹底する姿は必見です。というわけで今回は、カイジシリーズの二作目にあたる「賭博破戒録 カイジ(全13巻完結済み)」を紹介します。
賭博破戒録 カイジ あらすじ
ギャンブル漫画の金字塔カイジついに、第３章「欲望の沼」に突入！！ 利根川（とねがわ）が失脚後、不遇をかこっていた遠藤（えんどう）に渡された劣悪債務者リスト。そこには、忘れもしないカイジの写真が！ 彼を見つけ出そうとする遠藤の前に、当のカイジが現れて、ギャンブルを紹介してくれと頼み込む。しかし、カイジはその場で確保されて、地獄のような強制労働施設に連れて行かれ……！？
賭博破戒録 カイジの見所をチェック!!
強制労働施設からの成り上がり
前作の「賭博黙示録 カイジ」では天才キャンブラーとしての才をまざまざと見せつけたものの、代償として耳と指を落とし、さらに本来の目的だった借金の返済も叶わなかったカイジ。そんなカイジが借金取りに捕まり、強制労働施設に収容されてしまうところから物語は始まります。
本作を簡単に言うと、その強制労働施設でほんの余興として繰り広げられているチンチロリンから大勝負を展開し、最終的には闇カジノで大勝ちして成り上がるというストーリーです。奴隷同然のスタートを切ったのに、後半は闇カジノで1玉4000円のパチンコをやってるんだから、これ以上の大ギャンブルはないでしょう。
一般的なギャンブルでも「まずは手堅い勝負をして種銭を作り、そこで一気に大勝負へ」みたいなことを考える人は少なくないと思いますが、それの死ぬほどリスキーでスケールが超でかいバージョンと思ってもらえればOKです。
イカサマをひっくり返すまでの驚くべき展開
基本的にギャンブルは開催者側が儲かるようになっていて、公共ギャンブルの場合はそれがオッズとして管理されていますが、人vs人のギャンブルの場合はそれが見えにくく、常勝している人物がいるのであればイカサマを疑うべきです。
しかしイカサマにも色んなやり方があって、それこそ長期的に少しずつ吸い上げられたのでは気付くのも難しいだろうし、ましてチームを組まれていたり、イカサマがバレにくくなるような仕組みまで作られていたのでは、イカサマに気付いたとしてもそれに対抗する術がありません。
そんな中で相手のイカサマにいち早く気付き、それを逆手に取って勝ちに繋げるまでの流れが本当に秀逸です。これぞギャンブル漫画の最高峰と呼ぶのに相応しい展開だと思います。
想像するだけで眩暈がするほどのギャンブル
リアルな世界ではパチンコ1玉円でも高レートだって言われて、1パチやら0.5パチが流行っていますが、本作で描かれている裏カジノのパチンコは1玉4000円のギャンブルです。ものの数分でウン百万が溶けるという展開に胸が熱くならないギャンブラーはいないはず。
パチンコなんて店側が勝つように徹底的な仕組みづくりがされているわけで、特に本作に登場するパチンコ「沼」は昔ながらの羽根モノ(ギミックがアナログ)です。そのため店側が仕掛けているイカサマもアナログなものになるんだけど、それをことごとく攻略していくカイジの姿は凄まじいものがあります。
まぁカイジは続編が出ているわけで、このパチンコに負けるなんて展開は考えられないから、勝つか負けるかっていう楽しみはゼロなのに、勝つまでのプロセスがここまで面白くなるとは…。ここにカイジの面白さが集約されていると言っても過言ではありません。すべてのギャンブル好きな読者に、この結果を見届けてほしいと思います。
賭博破戒録 カイジ コミックス全13巻を読んだ感想・レビュー
端的に言ってめっちゃ面白いです。地下施設に入って搾取される側になった時はどうしようもないクズ人間なんだけど、徐々に爪と牙を研ぎ始めるカイジ見ると「きたきたー！」ってなります。
あとカイジシリーズの魅力は、相手のイカサマをどう崩していくかっていう部分に集約していると思っていて、その一部始終がめちゃくちゃ鮮やかなのがこの賭博破戒録です。チンチロリンは相手のイカサマを逆手にとるアイディアが秀逸だし、パチンコは攻略までの下準備のプロセスがやばい。
いずれにしてもギャンブルが好きな人にとって、求めている全てが詰まっているギャンブル漫画と言っても過言じゃないと思います。手に汗握る展開は言うまでもなく最高峰です。
あとがき
あぁ……それにしても金が欲しいっ……!!
手に汗握る心理戦・頭脳戦!!面白くておすすめのギャンブル漫画を紹介する
