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「しったかブリリア」を読んだ感想・レビュー

しったかブリリア
Ⓒしったかブリリア

大人になるに連れて分からないことが増えてくるっていう感覚もあったりして、人によっては若い頃と比べて知ったかぶりをしなくなったって人も少なくないはず。とは言え、素直に知らないって言えない人も多そう。

本作は若気の至りとも言えそうな、ちょっと恥ずかしさがある知ったかぶりの物語です。というわけで今回は、知ったかぶりしてしまう男女の恋と笑いのバイオレンスギャグ「しったかブリリア(全2巻完結済み)」を紹介します。

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しったかブリリアのあらすじ


「イキれ… そなたは美しい」。大学2年の白浪理助は、知ったかぶりで大学内の人望を集めている。彼の前に、新入生・濱崎みなとみらいが現れる。機転を利かせて彼女の信頼を得、頼りになる先輩という地位を手に入れた理助だが、さらに高校時代に失恋相手、加古川姫姫が現れ……? なぜか知ったかぶりしてしまう男女の恋と笑いのバイオレンスギャグ!

しったかブリリアの見所をチェック!!

身長にコンプレックスを抱えている努力家の主人公

しったかブリリア
Ⓒしったかブリリア

本作の主人公は身長が低いことにコンプレックスを抱いており、それを跳ね返すために肉体改造などの努力を惜しまない人物です。で、高校の時に学校一のアイドルと付き合うことになったものの、頭の良さを理由に振られてしまうっていうね。

これが彼の心に大きな傷を残したことは言うまでもなく、その影響もあってか彼は頭が良くなろうと思って雑学に走るんですよね。一時期はうんちく王みたいなブームもありましたし、男性読者なら女性から「物知り」って言われることに快感を覚える人も少なくないのでは?

個人的なイメージでは、レストランで女性を口説くときに「ワインを語る知ったかぶりの男」っていうのが思い浮かぶんだけど、本作の主人公もまさにそんな感じの人物です。この知ったかぶりがどう物語を彩っていくのか、ぜひ注目して読んでみてください。

見栄と知ったかぶりで構成されている主人公

しったかブリリア
Ⓒしったかブリリア

知ったかぶりをする人ってあまり好かれないんじゃないかと思うんだけど、さらに本作の主人公は周りから頼られたいがあまりに嘘を吹聴するクセがあるようで…。こうなってくると本当に厄介だし、職場の同僚や部下なんかだと分からないことは分からないって言ってくれた方が助かるってのもあって、こういう人は本当に嫌われると思います。

でもこの主人公が一般的なそれと違うのは、信じられないような嘘すらも本当に思えてしまう彼の勤勉さです。彼にはモテたいがあまりに肉体改造を行うというようなストイックさがあるので、嘘エピソードすらも実現させてしまうんじゃないかっていうね。

だから単なる知ったかぶりとは全然違うし、むしろ「それをやるくらいなら最初から知らないって言った方が全然楽」くらいの感じなので、なんか応援したくなるほどと言っても過言ではありません。「フランス語が話せる」っていう見栄を切った後で本当にフランス語を勉強するんだから、今までにない新しい知ったかぶりが楽しめるギャグ・コメディーと言っていいでしょう。

なぜか惚れた相手も知ったかぶり!?そして噓がばれる瞬間

しったかブリリア
Ⓒしったかブリリア

主人公が狙っている女の子に対して知識を披露するだけのコメディー展開かと思いきや、なぜか女の子の方も「それに負けたくない」みたいな感を出してきて、浅い知識しか持っていない二人がいかに自分を相手よりも大きく見せるかっていう流れになったりします。

これだけでもめちゃくちゃ面白くなりそうなすれ違いトークが想像できると思うんだけど、もっと凄いのは「主人公を振った高校時代のアイドルが登場する」という展開です。で、彼女がめちゃくちゃ才女というか物知りっていう展開がたまりません。

たぶん彼女には悪気がなく、どちらかと言うと親切心で「あ、それ間違ってますよ」みたいに言っちゃってる感があって、ここで慌てふためく感じとか恥ずかしがってしまう主人公たちの姿も見所たっぷりです。

しったかブリリア 全2巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

僕も小学生の頃は親父をパイロットにしたことがあったし、中学の時に一瞬だけ帰国子女になったこともあります。でも周りが大人だったから縫い目の荒い部分に突っ込んでくる人もいなかったし、たぶんどうでもいいって思われてたんだろうなぁ。

ちなみにこの知ったかぶりの感じ、個人的にはめちゃくちゃツボでした。たまに食べ物食べながらうんちく語られたりするとちょっとイラっとしたりするんだけど、こういうやつは全然OKです。そして主人公の元カノがバンバン斬っていく感じもまた最高で、さっきまで調子に乗ってた人が地に落ちる瞬間って言うのかな。見ていて爽快感があるような気がしました。

好きな異性の前で自分をちょっとでも良く見せようとか、大きく見せようとしたことがある人には共感できる部分があると思うし、逆に「そういう嫌な奴がいたなぁ」っていう人は楽しめないんじゃないかと思います。

あとがき

知ったかぶりを嘘にしないために努力するっていう新しいスタイル。

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