記事内に広告を含みます

「幽☆遊☆白書」を読んだ感想・レビュー

幽遊白書表紙

 

僕と同世代の人に「子供のころに夢中になったバトル漫画アニメと言えば?」という質問をぶつけたら、一定数が「幽遊白書」と答えます。バトル漫画の名作は多いけど、同世代にはドラゴンボールやダイの大冒険などの化け物タイトルが存在し、年寄りっぽい表現にはなっちゃうけど「昔は良かったなぁ」と思ったり思わなかったり。

ちょっとだけ初期の絵に古臭さは感じてしまうものの、今もなお大人気を誇っているHUNTER×HUNTERの前に大ヒットした作品ということを考えると、若い世代の人も楽しめるんじゃないかと。

というわけで今回は、バトル漫画最高峰の一角「幽遊白書(全19巻完結済み)」を紹介します。

 

 

幽遊白書 あらすじ

教師も手をやく不良の浦飯幽助。ある日子供を助けて事故にあい、幽霊になってしまう。予定外の死に閻魔大王は、生き返るための試練として、人の心を映す霊界獣の卵をかえすことを命じるが…!

 

幽遊白書の見所をチェック!!

霊界死闘編

幽遊白書1

 

物語の初っ端に主人公が死んでしまう漫画って、当時はめちゃくちゃ斬新で強烈なインパクトを残しました。霊界死闘編とは、本来であれば死ぬ運命になかった主人公の幽助が、生き返るために様々な試練を受けていくパートです。

読み切りのようなカタチで様々な事件が進んでいきます。幽遊白書の肝となるバトルの影はあまり感じられず、どちらかといえばオカルト漫画、ヤンキー漫画としての要素が強いです。

個人的には懐かしさ補正で楽しめましたが、初めて本作に触れる人やハンターハンターを読んで富樫作品に興味を持ったという読者が楽しめるかどうかは微妙かも。

 

霊界探偵編

幽遊白書2

 

主人公の幽助が霊界探偵として様々な問題を解決していくパートです。霊界探偵というのは、世の中に潜んでいる悪い妖怪を取り締まる警察みたいな感じ。

ここからバトル色が強くなってきて、ヤンキー漫画のケンカの枠を大幅に超えていきます。肉弾戦も多いけど、霊力というエネルギー的な概念も大きな意味を持つようになってくるので、とにかく激しくなっていくバトルにワクワクさせられるでしょう。

このパートで蔵馬、飛影などの大人気キャラも登場するので、まさに幽遊白書が加速的に面白くなっていくパートと言っても過言ではありません。

 

戸愚呂兄弟編

幽遊白書3

 

強さのインフレが起こり始め、圧倒的な戦力を持つ戸愚呂兄弟が登場します。個人的には幽遊白書の大きな見所がここだと思ってます。ピークって言ったらアレだけど、幽遊白書が面白くて仕方なかったところです。

過酷なトーナメント方式で、少しずつ主人公一派が疲弊していく様子に、思わず応援してしまうはず。そして最後に待ち構えているのが圧倒的な敵キャラなんで、軽く絶望を覚えるくらい。

登場人物1人1人に名シーンがあるのも面白いポイントの1つです。仲間の死を劇的な力に変えるっていう少年漫画の王道は、分かっていても熱量がやばい。

 

仙水編

幽遊白書4

 

完全に強さのインフレが起こり、ちょっと前まで圧倒的な戦力を誇っていた戸愚呂弟がBクラスと評され、Sクラスの仙水が登場します。しかも幽助の前に霊界探偵だった人物ということで、幽遊白書という物語の線が1つになっていくパートです。

個人的にすごいと思っているのが、強さのインフレが起こっているにも関わらず、主人公以外もしっかり成長しているのが見て取れるという点。バトル漫画で次々に強い敵が出てくると、かつて肩を並べた仲間がザコになってて忍びない気持ちになったりしませんか?

幽遊白書はそういうのをあまり感じないです。桑原はさておき、蔵馬と飛影が弱くなってる感がほとんどない。で、ワンマンチームになってない。「Z戦士っつっても悟空とその他やんけ」みたいになってない。

仙水が人間ながらも妖怪に肩入れするようになった理由、霊界探偵の後輩でもある幽助と対立するようになった理由、あとは仙水との決戦に至るまでのバトルパート以外にも見所があり、非常に見応えのあるシーンが連続します。あー、幽遊白書最高ってなります。

 

魔界編&エンディング

幽遊白書5

 

壮大なエピソードの割にサクッと終わってしまうのが魔界編です。すでに強さのインフレは世紀末レベルを迎えていて、主人公を超える実力者ばかりになっています。かつての仲間たちも敵同士になっていたりして「今までのストーリーは何だったの?」と思ったり思わなかったり。

でも、幽遊白書のすごいところは「主人公よりも圧倒的に強いキャラがたくさん出てくるのに、主人公の圧倒的存在感が失われていない」という点です。そしてバラバラになった仲間たちも最終的に1つになる。というか、仲間だけじゃなくて敵も含めて1つになるからすごい!

そして「もっと読んでいたい」と思わせるんだから、今でもなお最高峰のバトル漫画として語られてるんじゃないかと思います。「あ、これで終わるんだ…」って感じで、読み終わったときにちょっと寂しい感じなんですよね。これは漫画好きの方にはぜひ体感してほしいです。

 

幽遊白書 コミックス全19巻を読んだ感想・レビュー

実家に帰れば本棚に従来のコミックス、そして完全版がありますが、新たに電子書籍にてカラー版を揃えました。そして久々に読んでみると、やっぱり面白いです。

物語序盤の絵のクセが強いのと、バトル漫画って紹介されてるのにオカルト漫画かよって言いたくなる序盤の展開には好き嫌いが分かれるんじゃないかと思いますが、戸愚呂編までいったらもう面白すぎて読むのが止められなくなるんじゃないかと。

本作はファン投票にて主人公がトップになれなかったりするくらい、とにかく魅力的なキャラに溢れている作品です。主人公の人気がないんじゃなくて、主人公の魅力をも超える名脇役が多数存在するって感じだから、ファン同士の話にも華が咲くんだと思います。

バトル漫画が好きな人で、まだ本作を読んだことがないという人はぜひ。一度読んだことがあるという人も、僕のように今度はカラー版を手に取ってみるのもおすすめです。

 

あとがき

好きなキャラは美しい魔闘家鈴木。

 

 

全20巻以内で完結する面白くておすすめの漫画を紹介する