日本にもカジノが出来るとか出来ないとか話題になっていますが、そこにイカサマが入り込む余地ってあるんでしょうか。例えばパチンコの場合、表向きは店側が釘を曲げちゃいけないってことになってるんだけど、釘は明らかに曲がってます。
まぁパチンコの場合、表向きは換金もできないことになってるからアレだけど、カジノができたらイカサマをするやつは絶対に出てくるし…。というかカジノ側は100%健全な運営をしてくれるんだろうかって疑問も(入場料とか客の価値額に応じて利益を得る仕組みなのかな?)。
本作はヤクザが運営したりしている裏カジノにスポットを当てたギャンブル漫画です。というわけで今回は、イカサマを逆手に取るギャンブル漫画「Bugsy~新宿リアルギャンブラー~(全3巻完結済み)」を紹介します。
Bugsy~新宿リアルギャンブラー~ あらすじ
ヤクザなどの依頼を受けて、アングラカジノの運営を取り仕切るカジノ経営のプロ集団、通称”ゲーム屋”。そんなゲーム屋の1人、大島アキラの目的は2年前に目の前で殺された兄貴分の復讐だった。日本最大の非合法カジノ街、新宿歌舞伎町を舞台にアキラの闘いが始まる。
Bugsy~新宿リアルギャンブラー~の見所をチェック!!
ギャンブルは胴元が勝つようになっている
例えばパチンコ屋を例に考えると、客から金を吸い上げてばかりだと客そのものが来なくなってビジネスとして成立しなくなります。多くの客を動員して場を回すことで収益は膨らんでいくからです。
だからパチンコ屋は客の一部を適度に勝たせる必要があるわけで…。もし健全なギャンブルなんだったら勝った・負けたの確率論でいいだろうけど、ビジネスとして考えるのであれば主催者側が勝たなければなりません。
陰に怖い人の存在がチラつく闇カジノは、果たしてどちらでしょうかって話です。客を生かさず殺さず、そして確実に胴元が儲かるような仕組みづくりの一部が覗けます。
ギャンブルにおける柔軟な考えを持つ重要性
ブラックジャックって有名なカードゲームも見方によってルールが変わってきます。僕はゲームの中のカジノでやったことがあるって程度の知識しかないけど、ブラックジャックを知らない人にルールを説明するとしたら「親と子で見えないカードを引いていって21に近い方が勝ち」っていう説明をします。
もちろん21を超えたらアウトってルールも押さえたうえで、簡潔にそういう説明をしてしまうんだけど、重要なのは「親をバーストさせる(親の手札を21以上にする)」って視点なんですよね。単純な運勝負ではなく、こういう視点に気づくことができるとギャンブルはもっと面白くなると思います。
イカサマは想像以上にシンプル
人間vs人間のギャンブルにはイカサマが付き物という見方もありますが、タネを知っちゃうと大体「なんだそんなことか」って思うことばかりなんですよね。監視カメラで手札を覗くとか、もっと分かりやすい部分でいえば「ギャラリーと見せかけた味方に相手の手札を覗かせる」とか。
ただ、これが裏カジノvs客という構図の場合、客はイカサマを指摘するだけでは勝ちとは言えず、理想的なのは「イカサマを見破って、それを相手に悟られずに利用して勝ち続ける」という点です。
このあたりがちゃんと丁寧に書かれていて、ギャンブルなんだけど勝つことが必然というように描かれているあたりが面白いと感じました。ギャンブルに必要なのは運よりも洞察力って感じの流れが面白いです。
Bugsy~新宿リアルギャンブラー~ コミックス全3巻を読んだ感想・レビュー
残念ながら本作は打ち切りになってしまった漫画で、最後は「これからも戦いは続いていく…」みたいな感じで終わっています。主人公がなぜ博打をやっているのか、多くのギャンブラーに救いの手を差し伸べているのか的な疑問点について割と序盤から丁寧に伏線を張っているのに、それが1つも回収されることなく終わってしまっているのは残念の一言。
内容はちゃんとしたギャンブル漫画です。日本でも話題になっているカジノ(本作で取り扱っているのは裏カジノだけど)が題材になっていて、カジノで勝つとはどういうことかが分かります。もちろん正攻法も裏技も。
ギャンブル漫画が好きなら面白いと感じるんじゃないかと思うし、それがイカサマ込みのやり取りでヒリつきたいという人なら、本作が打ち切りになる理由がわからないと思います。個人的には楽しく読んでいたので、続きが読みたいと感じたギャンブル漫画でした。
ちなみにKindle Unlimited登録者なら、全3巻が無料で読めるのでぜひ読んでみてください。
あとがき
頭を使うギャンブルは面白い。
手に汗握る心理戦・頭脳戦!!面白くておすすめのギャンブル漫画を紹介する
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