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「Mr.CB(ミスターシービー)」を読んだ感想・レビュー

Mr.CB表紙
ⒸMr.CB

これまでに色んなサッカー漫画を読んできました。基本的にはフォワードやトップ下のいわゆる点取り屋にスポットが当たることが多く、戦う舞台は国内外のクラブチームだけじゃなくてユースっていう作品も出てきたし、そもそも選手じゃなくて監督、あるいは代理人にスポットを当てた作品まで登場したわけですけど…。

本作の主人公はディフェンダーです。そして戦う舞台は国内3部リーグっていう、今までにない未知数のポテンシャルを秘めているサッカー漫画と言っていいでしょう。というわけで今回は、熱き魂のセンターバック物語「Mr.CB(連載中)」を紹介します。

Mr.CB(ミスターシービー) あらすじ

舞台は昇格を目指す国内3部リーグの小さなクラブ。元サッカー日本代表の吉永は無名の高校生・千明にセンターバックとしての資質を感じ、育てはじめる。サッカーに関わるすべての人々へ捧ぐ、熱き魂のセンターバック物語!!

Mr.CB(ミスターシービー)の見所をチェック!!

ディフェンダーが主役のサッカー漫画

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ⒸMr.CB

本作は電車の中で身体がぶつかってしまうシーンから始まります。もしあなたが日本代表になるようなサッカー選手とぶつかった場合、よほど身体が大きい人でもなければ自分が倒れる側になるじゃないですか?

本作はとある高校生、それも決して身体の大きくない高校生に元日本代表の選手が倒されてしまうところから始まるサッカー漫画です。しかもこの倒されてしまった選手は、ディフェンスの要とも言えるセンターバックの選手(ちなみに現役)っていうね。

ここだけを見ると「その高校生は元日本代表のセンターバックよりもフィジカルが強い」っていう印象ばかりが残るかもしれませんが、それだけではありません。一流のセンターバックは一回ぶつかるとある程度の情報が分かるとのことなのに「何もわからなかった」という部分に未知数のポテンシャルを感じるスタートとなっています。

ただ働きする代わりに獲ってほしい選手がいる

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ⒸMr.CB

本作の主人公の1人、元日本代表の吉永は自分の給料を返上してゼネラルマネージャーに対してあるお願いをします。それこそが「電車でぶつかった少年を獲得してほしい」というものです。

吉永が所属しているクラブチームは国内3部の小さいクラブらしいんだけど、日本全体で見まわしても5000万円も貰っているサッカー選手がどれだけいるかって話じゃないですか?なのに電車でぶつかっただけの無名の高校生に対して、自分が本来受け取るはずだった5000万円を払ってでも獲得してほしいという…。

ある程度サッカーの実力を知っているならまだしも、「何も知らないから可能性を感じる」っていう部分にスポーツ漫画ならではのドラマを感じずにはいられません。間違いなく良い選手になるとは思うんだけど、どういうプロセスを経てどこまで上り詰めるのかが序盤から楽しみです。

クセの強い新監督と不穏な空気

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ⒸMr.CB

主人公たちが所属しているチームは国内の3部リーグにいて、吉永が入団した4年前に明言した「1年に1部ずつ昇格していって、4年目には世界に行く」という目標を果たせずにいます。吉永もゼネラルマネージャーもそれを諦めておらず、このままじゃダメだということで色んな改革を試みるという感じです。

具体的に何をするかというと可能性を感じた無名の高校生を獲得することもそうだし、新監督を迎えるというのもそのうちの1つ。この監督、監督としての経験がないどころか吉永によると「天敵」らしく、ちょっとしたしゃべり区長や雰囲気だけを見ていてもクセが強すぎるんです。

しかしながら給料については「2部に上がれなければゼロでいい」という契約を結んでおり、これが自信の表れなのか何なのか…。監督自身が出来高報酬になっているので、本当に戦力として必要であれば天敵と言っても吉永を使うだろうし、あからさまな嫌がらせみたいなのはないんじゃないかと思われます。この新監督がどういう采配をするのかにも注目です。

Mr.CB(ミスターシービー) 1巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

ディフェンダーが主人公っていう展開がどうなるかっていうのが気になる部分ではあるんだけど、サイドバックから攻撃に参加したりするのかな。コミックス1巻時点では謎が多すぎて何とも言えません。ただ、従来のサッカー漫画とは大きく違う点がいくつか出てきてるんで、現段階でのワクワク感はかなり高いです。

あと現在3部のチームがどこまで行くのかっていうのも楽しみの1つと言っていいでしょう。2部に上がって終わりとも限らないし、何なら本当に世界を舞台に戦う日が来るのかもしれません。

絵は非常に上手いし、今後の展開が楽しみなサッカー漫画だと思いました。「身体は小さいけど当たり負けしない」じゃ誤魔化せないと思うんで、主人公が身体の大きさをどう補っていくのかって部分にも注目しています。

あとがき