記事内に広告を含みます

「ゼロから始める事故物件生活」を読んだ感想・レビュー

 

僕は幽霊とかオバケとか全く信じてないんだけど、それでも「事故物件に住めるか?」と聞かれたら、なかなか首を縦に振ることはできないです。そういう意味では、仕事とはいえ事故物件に住むっていうのは純粋に凄いなぁと思うし、それを仕事として成立させていくことの欲深さというか、業の深さのようなものにも驚きました。

霊的なものを信じていない読者からすると「お前、話持ってんじゃねーよ!」って言いたくなるシーンも多いけど、一応ノンフィクションということで、真偽はさて置き不気味さが光る作品です。

というわけで今回は、形容しがたい不気味さが光る「ゼロから始める事故物件生活(全3巻完結済み)」を紹介します。

 

 

ゼロから始める事故物件生活 あらすじ

松原タニシの「事故物件生活」が漫画に!現在『事故物件怪談 恐い間取り』が大ヒット中の芸人・松原タニシ。彼が実際に事故物件に住んで体験した数々の「恐ろしい出来事」を待望の漫画化!突如鳴り響くラップ音……謎の人影……そして、プライベートでも起こる様々な怪奇現象……背筋が凍る「事故物件生活」、開幕…!!

 

ゼロから始める事故物件生活の見所をチェック!!

番組の企画からスタートした「事故物件 住みます芸人」

 

僕自身、流行りに疎いという部分もあって、事故物件に住むということを生業としている芸人さんがいたことを全く知りませんでした。「あなたの番です」っていうドラマを見ていて存在を知り、ちょっと興味が出たという感じです(ドラマを見ていた時は実在するなんて夢にも思ってなかったけど)。

昔はこの手の少し過激な企画が非常に多くて、それこそ芸人さんはかなり身体を張っていたイメージ。電波少年とかが典型的な例だよね。ヒッチハイクだけで大陸渡るとか懸賞だけで生きていくとか。

売れない芸人さんは超多いって聞くし、みんな売れたい一心でやってることは分かるんだけど、じゃあそのチャンスとして「事故物件住んでみる?」って聞かれたら、結構勇気が要ると思う。そういう身体を張った芸の1つだから、こっちも怖いもの見たさのような感情で読めるのがいいですよね。あ、ちなみに面白いくらい笑いはないです。

 

「お前、それマジで言ってんの?」感

 

元々、仕事が欲しいとか売れるキッカケが欲しい的な下心から始まった事故物件生活なわけで、この時点でこの芸人さんは「売れるためには手段を選ばないんじゃないか?」的な疑念が残ります。

そしたらキャスティングされた心霊番組なんかがあったら、喜んでもらえるように怖いエピソードを用意するでしょ。だったら「ご近所さんだと思ってたら、誰もいなかった」くらいのことは息をするように言うはず。

こんな感じで「お前、それマジで言ってんの?」って思う瞬間が多々あって、個人的には登場してる芸人さんは一切ボケてないけど、読んでるこっちが突っ込んでしまう部分があるから、テンポ良く読めるのも本作の魅力の1つだと思ってます。

まぁこっちも読みながら「話盛ってんじゃねーよ」って思うけど、「嘘だと思うなら住んでみる?」って言われたら、「ちょっと今忙しいから!」みたいに言って逃げるだろうなって考えると、変な不気味さがあるよね。

 

事故物件に関する知識が学べる

 

僕自身、物件を探すってなったら、いくら家賃が安くても事故物件に住みたいとは思わないし、というかフリーペーパーを見てる限りでは事故物件そのものを見たこともない。

でも事故物件であることを隠して契約させるっていうのはれっきとした犯罪のようで、どこまで明らかにしなきゃいけないかなどのルールが設けられているようです。この辺は普通に勉強になります。

本来は契約したいって人がいれば、包み隠さずに内情を教えてあげるのが筋だと思うんだけど、それだと大家さん的にはマイナスだから、間を取ってってことなのかな。

いずれにしても普通に賃貸契約する手続きの他に「事故物件であることの了承」も必要だったり、殺人現場になった現場だとしても殺人があったということしか教えてもらえないってのは、誰も教えてくれない情報だと思う。

 

ゼロから始める事故物件生活 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

事故物件の怖さって何だろうなということを考えた時に、殺人犯が現場に戻ってくるんじゃないか的な怖さがよぎりました。

例えばカップルの喧嘩がこじれて殺人事件に発展したって物件があったら、死刑にでもならない限りは殺人犯が出所してくるわけで、最近は「人殺してんのにそんなに早く出てこれんの?」って判決もよく聞くから、そういう意味で怖いと感じるんじゃないかと。

でも、契約時に大まかな内容が聞けるってなると、殺人じゃなくて「事故」とか「自殺」って言われたら、そういう心配はないわけで…。「じゃあそこに住めるか?」って聞かれても大至急断るよね。

何度も言うように僕は幽霊とかオバケを全く信じてないし、夜中に墓場に行くくらいのことは何でもないです。心霊スポットも「不良とかに絡まれるんじゃないか?」的な怖さだけ。それでも事故物件には不気味さを感じるので、僕と似たような人にとっても怖いもの見たさに読んでみると楽しめるんじゃないかと思います。

 

あとがき

「事故物件じゃないマンションを事故物件だと言って、霊媒師を連れてきてみた」。もれなく炎上案件。

 

 

全3巻以内で完結する面白くておすすめの漫画を紹介する

幽霊や恐怖の連続!おすすめのホラー漫画、オカルト漫画を紹介する