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「ボーイズ・オン・ザ・ラン」を読んだ感想・レビュー

 

多くの人は大人になるにつれて趣味趣向が変わっていくと思うんだけど、このボーイズ・オン・ザ・ランは大人におすすめしたい青春ブルースです。しかも単なる大人じゃなくて、いわゆるリア充とはかけ離れた青春時代を過ごしたとか、恋愛に臆病だった過去があるとか…。

どちらかと言えば「後悔ばかりの人生で出来ることなら人生をやり直したい」って考えたことがある人におすすめかも。ダメ主人公のリアルで生々しい物語が描かれていて、感情移入できる人にとっては間違いなく名作だと思います。

仕事もダメ、恋もダメ。でも諦め切れないモノがあるアラサー男の奮闘記です。というわけで今回は、大人に響くヒューマンドラマ「ボーイズ・オン・ザ・ラン(全10巻完結済み)」を紹介します。

 

 

ボーイズ・オン・ザ・ラン あらすじ

 

男・田西敏行、27歳。好きな女の子がいながらも積極的になれず、出来る事といえば「妄想でS〇X」のみ。そんな現状に嫌気が差し、ちょっと背伸びをするも美人局に引っかかる。しかも美人とは程遠い珍獣にカモにされてしまった。

仕事面でもいまいちパッとせず、得意先にネチネチ言われても言い返せず、ただただ愛想笑いをしてやり過ごすのみ。ライバル会社の好青年にも引け目を感じる毎日だ。

唯一の癒しが、会社の同僚でもあるヒロインとの会話やメールである。人間的にも誇れる部分がないし、お腹が出てる田西でも、彼女の為ならなんでも出来そうな気がしていた。そんな彼女と近付いたり、喧嘩したり…。全体的には良い流れだったが、急接近しそうな場面で大きな墓穴を掘ってしまう。果たして田西の運命は!?

 

ボーイズ・オン・ザ・ランの見所をチェック!!

仕事も恋愛も上手くいかないアラサー男の哀愁

 

本作の主人公はスーパーマンでも何でもありません。普通、漫画の主人公って言えば「不器用だけど、幾多の困難を努力で乗り切る」みたいな熱量が見られると思うんだけどそんなのも一切ありません。

仕事はやる気がないし、頑張って営業成績を上げようって感じでもない。もっと言えば「なんでその仕事をしているのか?」というバックボーンもないため、割と感情移入できる人がいるんじゃないかと思います。

恋愛も奥手すぎて空回りしてばっかりだけど、運だけは割とあるのか結構いい感じに発展したりも。ただ、運だけじゃ長続きしないんだよなぁ。「そこで男見せろ!」とか、読みながら熱くなれるような作風です。もちろん感情移入できることが条件なんで、今までの人生がバラ色で上々だったという人には刺さらないと思うけど。

 

大好きな彼女を巡る純情と泥沼劇

 

本作にはヒロインと呼べる女性が何名か登場しますが、いずれも田西が好きで好きで仕方ない女性です。そんな女性と徐々に親密になっていく様子、奥手な男性読者なら多分すげー理解できると思う。

で、一般的な恋愛漫画のそれと違うのが、変にリアリティがあって生々しいという点。例えば「超好きになった女の子が身近な男に抱かれていたとして、それを知っても冷めずにいられるか?」みたいな。

アラサーになってからの恋愛だと、結構「気になっていた相手が子持ちバツイチ女性だった」なんてことは珍しくもないんじゃないかと思うけど、最初からそれを知っていたらまた違ったかもしれないにせよ、好きになった後に打ち明けられるとまた違ってくるじゃないですか?そういう大人の恋愛というか、複雑な人間模様みたいなものが楽しめます。

 

男として譲れない一線に立った瞬間

 

本作にはライバル会社の人間が登場します。こいつが最初は良い奴だと思ってたんだけど、結構なゲス野郎でして…。普段は臆病で温厚な人でも、怒らせるとめちゃくちゃ怖い人っているじゃないですか?僕は男ならほとんどがこのタイプだと思うんです。自分が馬鹿にされても言い返したりムキになったりしないけど、自分の大切なモノをけなされると許せないっていうか。

本作の主人公が怒って怖いかどうかはさておき、本作でも自分にとって大事なモノをけなされたり、コケにされたりって瞬間が何度か訪れます。

いつもは営業先にヘラヘラしてても、そこは譲っちゃいかんでしょ。負けると分かってる喧嘩に負けて、それでも収まらない感情はどこにぶつけるか。この辺も一般的なヤンキー漫画みたいにはならないから面白いです。

 

ボーイズ・オン・ザ・ラン コミックス全10巻を読んだ感想・レビュー

アラサーっていう多忙な時期に、仕事や恋愛に振り回されたり悩みまくったりして、色んな障害に襲われる感じが妙にリアリティがある作品だと思いました。

例えば仕事面で言えば、人間関係に苦労する場面があったりして、普通の漫画の主人公だったら紆余曲折ありながらも、努力と根性で乗り切ったりできることが多いけど、現実はそんなに甘くないってことを本作が実証してくれます。

 

あとは恋愛面ね。ここで描かれているのは、こじらせ童貞の典型的なやつだと思うんだけど、よほどのパリピ・リア充でもなければ、多くの男性読者が共感できるんじゃないかと。

ちょっと気になっている女の子と接近できただけで嬉しかったり、些細なことで喧嘩しちゃったり。ちょっと距離を置いてるだけだと思ってたら、相手はしっかり他の男に抱かれてたり。そういう時のジェラシーったらないです。感情移入してればしてるほど、読んでて胸が締め付けられる感じ。

 

若い頃って自分の可能性を信じて疑わないというか、本気を出せばある程度のことはなんでも出来るような気がしませんか?それがある時期から、一気に現実を見始める時期がきます。それが恐らくアラサーだと思う。

そんなアラサーの気持ちを理解できる、30代以上の男性に超おすすめ。ただ、嫌なヤツに天誅が下るとか、諦めなければ必ず最後に笑うとか、そういう理想が一切排除されてるんで、人によってはモヤモヤ感が残るかも。

 

あとがき

賛否両論、大人の青春漫画って感じ。

 

 

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