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「リビドーズ」を読んだ感想・レビュー

リビドーズ表紙

 

今も昔も「パンデミックもの」は非常に多くて、他作品との差別化という部分で試行錯誤が繰り広げられてる感があります。

「今更、突然変異で発生したゾンビに噛まれて伝染じゃ流行らない」という背景があるのか、ゾンビそのものの発生した原因にプラスαが求められたり、そもそも「ただのゾンビじゃない」という部分に工夫が求められたり…。

本作は間違いなくパンデミックものですが「なぜこのような事態になったのか/単なるゾンビではない」という両方の部分で楽しめる作品です。というわけで今回は、男性なら共感を禁じ得ない「リビドーズ(全7巻完結済み)」を紹介します。

 

 

リビドーズ あらすじ

突如出現した謎の怪物。粘膜同士の接触によりヒト×ヒト感染が認められた謎の奇病は、人間を性欲の怪物へと変化させる。この怪物は「リビド」と名付けられた。

本作の主人公、脇谷イサムもふとしたことがキッカケで、この奇病に感染してしまうが、なぜかイサムの場合は「身体の一部が肥大化する」という症状に留まり、理性を失うこともなかった。

街にはリビドが大量に出現し、街の治安は一気に悪化する。そんな中、イサムは密かに想いを寄せていた幼馴染と行動を共にすることとなった。

 

リビドーズの見所をチェック!!

「男性の生理現象とリンクしている」という斬新な初期設定

リビドーズ1

 

男性向けコンテンツの下ネタ要素で「第三の手」等と揶揄されることはあっても、それを直接的な武器にした作品って今までにあったかなぁ…。ちょっと思い当たらない。

本作は第一印象としては、寄生獣に近いような印象です。ただし、こちらの主人公は「エロい妄想にリンクして身体の一部が肥大化する」というもの。清純系幼馴染という要素がありながらも、良い意味で全然エロくない!

そして「怪物たちと戦う際には、何かエロい妄想をしなければならない」とか、「起床後ってだけで身体の一部が肥大化している」等、男性読者なら共感せざるを得ないシーンが大きな見所と言えるでしょう。

 

本人の性的趣向が特殊能力

リビドーズ2

 

ちなみに序盤段階での話ですが「エロい妄想にリンクして身体の一部が肥大化する」のは、あくまで主人公の場合のみ。一般人の場合は身体全体が肥大化してしまって理性を失ってしまっています。ごく一部の人間が「自分の性的趣向が色濃く表れた特徴を持つ」みたいな感じでしょうか。

分かりやすく言えば「Sっ気が強い奴は、かなり凶暴な能力を持つことが予想される」というニュアンスでOKです。巨乳フェチなら、巨乳の女性に対峙した時にスイッチが入る可能性があるっていう…。まぁ何ともおぞましい奇病なのであります。

「自分のサイズに自信がないから、その反動で身体の一部が強く太くなる」って考えると、たぶん本作の主人公は嫌いになんかなれない。

 

現代社会に近いシーンも多々

リビドーズ3

 

主人公のイサムは自身の能力を使って、完全に自我を失ったリビドたちとバトルを繰り広げていきますが、その過程で野次馬から動画を撮影され、拡散されてしまいます。

それを受けて警察が動き、イサムに対して色んな人間が近付いてくることになるんだけど、SNSで個人情報もガンガン拡散されたりして、最近の日本の光景に似たものを感じます。

ちゃんとした研究機関がリビドの研究をして徐々に真相が明るみになっている一方で、人工的にリビドを作り出すという悪の組織みたいなのも出てきたり…。

完治することはあるのかも気になるし、そもそもの発症した原因は何なのかも含め、リビドの真相も非常に気になる部分です(ここにも新型コロナに近いモノを感じます)。

 

リビドーズ コミックス1巻~3巻を読んだ感想・レビュー

エロが根底にあって登場する女の子が結構可愛いのに、全然エロくないってのはある意味すごい。そして「エロいことを想像すると腕やら足やらが肥大化する」っていうのは、すっげー分かりやすい反面、すっげー扱いにくい感があります。

しかも片想いをしている幼馴染と行動を共にするってこともあり、肥大化できない葛藤とかも男性読者なら思う部分があるんじゃないかと。

あとは治るかどうかも気になるところです。この後は、リビドーたちとバトルしていくことが予想されるわけで、一通りの戦いが落ち着いたら元の身体に戻れるのかどうかは極めて重要だと思います。

なんか自分のことのように考えてしまうし、感情移入はしちゃうんだけど全然憧れないし、羨ましくもない主人公って割と希少性が高い。序盤はかなり引きつけられるものがあります。あとは今後、どのように物語が進んでいくのかに注目したいです。

 

あとがき

「裸にオーバーオール」みたいな特殊なヘキが発動条件だとしたら、案外発症しない可能性とかもあったりして。

 

 

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