記事内に広告を含みます

「ざつ旅-That’s Journey-」を読んだ感想・レビュー

ざつ旅表紙

 

GO TO トラベルみたいな政策が発表されたかと思いきや、それを利用する人とそれを批判する人がそれぞれ声を上げて、何やら生きにくい世の中になったなぁと感じる次第です。

個人的には旅行にはまったく興味がなく、出不精極まりないのでコロナ禍における自粛生活はそこまで苦でもないんですが、そんな僕でも「自粛しろ」って言われるとちょっと嫌になります(言われなかったら家から出ないくせにね)。

そんな時は心だけでも旅してみようということで、目的のない緩い旅を楽しむというコンセプトの旅漫画を楽しんでみるのも乙ですよ。というわけで今回は、色んな意味で雑な旅を描いた「ざつ旅-That’s Journey-(連載中)」を紹介します。

 

 

ざつ旅-That’s Journey- あらすじ

ここではない、どこか。そこに私が待っている――。

新人漫画家の鈴ヶ森ちかは、ネームを持ち込む度に全ボツを食らっていた。心が折れかけた彼女だが、唐突に旅に出ることを思い立ち――。ざつな旅だからこそ癒やされる、究極旅コミック!

 

ざつ旅-That’s Journey-の見所をチェック!!

行先も目的もない雑な旅

ざつ旅1

 

旅行が好きな人って何かしらの目的を持って行くじゃないですか?「〇〇を見たい!」とか「△△を食べたい!」とか。そういうのが一切なく、ただ「どこかに消え去りたい」というリフレッシュにも似た欲望を抱えて旅に出るというのが本作のコンセプトです。

だから行先もSNSのアンケート機能を使って、ただ漠然と「北の方」に向かったりします。綿密な計画を練った旅行も楽しいだろうけど、こういう緩い旅も悪くなさそうです。

個人的には旅行自体があまり好きではなく、本作を読んで「〇〇に行ってみたい!」という感情こそ湧かなかったものの、旅行が趣味という人の入り口みたいなものを垣間見たような気がします。

 

ご当地紹介も緩さが魅力

ざつ旅2

 

旅漫画を手に取る人の中には「この漫画を参考に自身の旅行先を決めたい」という人もいるでしょう。ぶっちゃけ本作における旅の描写は非常に緩く、観光地の紹介とか名産品の紹介にはそこまで力を入れていないような気がします。

僕自身は全国各地をほとんど知らないんでアレなんですけど、一時期住んでいたこともある宮城県が取り上げられていたエピソードにて、新たな発見がありませんでした。だから旅行好きの人からすると「目新しい情報がない」と感じてしまうのも少し分かるし、旅行好きの人からするとちょっと物足りなさを感じてしまうのかもしれません。

 

香川県にしてもうどんを食べるシーンがあったかと思いきや、別にうどんに関するうんちくが語られるわけでもなく、ただただ美味しいと言って終わりっていうね。

個人的にはこの緩さこそが本作の魅力で、僕のような「旅に出るという熱量はないけど、非日常という空気感みたいなものは堪能したい」という人に最適な旅漫画だと思いました。自分の住んでる土地、故郷を題材にされた時は、もしかすると「情報薄っ!」って思うかもしれませんが、観光地巡りとか一切したことがないという人ならちょっとした豆知識と一緒に非日常が楽しめるでしょう。

 

ざつ旅-That’s Journey- コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

ぶっちゃけkindleのトータル評価が高いのに対し、上位表示される個別レビューが辛辣なものばかりで「この漫画ってどうなの?」っていう興味から入りました。

個人的にはタイトルにもあるように雑な旅というのがコンセプトになってるので、旅行先各地の魅力の紹介とかそういう部分ではなく、行き当たりばったりな展開を楽しむ作品なのかなぁと(旅行が趣味のガチ勢には不評なのかも)。

絵に対する辛辣な意見も多かったように感じますが、こればっかりは読者の感じ方次第でしょう。僕も登場する料理を見て食欲をそそられるようなことはなかったけど、そういう緩さも本作の魅力だと思ってます。

世間はコロナ禍ということで、こういう雑な旅を楽しむことすら憚られていますが、気分だけでも旅が楽しみたいという人におすすめ。特に目的もなく、地元じゃない空気を楽しみたいという人なら楽しめると思います。

 

あとがき

これも一種の旅のカタチ。