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「天地創造デザイン部」を読んだ感想・レビュー

天地創造デザイン部表紙
Ⓒ天地創造デザイン部

「なぜ人類は誕生したのか」みたいなことを考えたときに、サルが進化して~って話になると思うんだけど、じゃあそのサルはどうやって誕生したのかってなるじゃないですか?で、すごくスケールの大きな話になってくるじゃないですか?

もうさ、ある瞬間に人間出来たってことでよくないっすか?ミアキスが進化してイヌやネコになったんじゃなくて、ある瞬間からトラやらライオンが生まれたってことで良くないっすか?本作はそんな感じの物語です。

というわけで今回は、神様から依頼を受けて動物を生み出す様子を描いた「天地創造デザイン部(連載中)」を紹介します。

天地創造デザイン部 あらすじ

天界にある動物の「デザイン室」では、神様(クライアント)からのムチャ振りを受けて、日々さまざまな動物がデザインされていた。「ユニコーンってなんで存在しないの?」「美味しい生き物の条件って?」「海で最強の動物は?」「蛇と鳥、どっちが強い?」など、面白くてためになるコメディ満載!! マンガの単行本とは思えない、登場した動物たちの図鑑も収録!! これを読めば、動物園や水族館が100倍楽しくなる!!

天地創造デザイン部の見所をチェック!!

神様から依頼を受けて生き物を作る話

天地創造デザイン部1
Ⓒ天地創造デザイン部

本作を端的に言うと、神様から依頼を受けてそれに沿った生き物を作るという物語です。例えば「高いところの葉っぱが食べられる動物」という依頼が来たとして、真っ先に思い浮かぶのは「キリン」じゃないですか?

その答えを導き出すために大人たちがあーだこーだと真面目に議論することになるんだけど、これがまぁ面白いんです。10mの首を持つシカを作ろうと思ったら、脳に血液を送るために1.5トンの心臓が必要になるとかもう笑うしかないでしょ。じゃあ足を伸ばそうって話になって、今度は水が飲めなくなって困るっていうね。

まるで子供の絵空事に対して現実を突きつけていくみたいなことを、大人同士が真剣にやっている様子が面白いんです。これ面白くないっていう人いる?

ペガサスが存在しない理由

天地創造デザイン部2
Ⓒ天地創造デザイン部

本作は基本的に「現在生存している生物が生まれるに至った経緯」みたいなものがメインです。神様からどういう依頼があってコアラが生まれたのか、みたいなことを面白おかしく描いています。

一方で「作ろうとしたんだけど何らかの理由で作れなかった」というパターンも存在するんですよね。例えばペガサスなんてのは、本作ではめちゃくちゃ作ろうとしているにもかかわらず作れていません。

その理由として「角は栄養が必要」みたいなことを言い出して、牛とか鹿は胃がたくさんあるけど馬は厳しい…みたいな物言いがめちゃくちゃ面白い!「じゃあ中を空洞にする」とか「アホにすることで能じゃなく角に栄養を回す」とか、真面目なんだかふざけてるんだか分からないです。

笑えるだけじゃなく勉強にもなる

天地創造デザイン部3
Ⓒ天地創造デザイン部

本作のエピソードとエピソードの間には作中に登場した生物の解説が用意されていて、図鑑さながらのクオリティです。まさしく楽しみながら勉強にもなるコンテンツと言っても過言ではありません。

誰も傷つけないタイプの笑いだし、真面目にふざけているというか遊びに真面目という感じなので、ぶっちゃけ学校の図書室に置いても問題ないくらいの漫画じゃないかと思います。もしお金のない学生さんが本作を欲しいと思ったら、この図鑑部分を親にプレゼンして買ってもらうといいです。

天地創造デザイン部 1巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

童心に帰ってワクワクできる典型的な作品だと思いました。子供の頃に「人類はどうやって誕生したのか」みたいなことを考えたことがある人は多いと思いますが、大半の人は「神様が作った」みたいなことを親から言われて煙に巻かれたんじゃないかと思います。

そこを真剣に面白く書いたのが本作です。個人的には小学生の頃に夢中になって読んでいた空想科学読本のようなワクワク感を感じ、自分でも似たようなことを妄想して楽しめる超良書と言っていいでしょう。

何より読むだけで動物に興味が出てくるし、自宅にいながら動物園や水族館に行ったような気になれます。そして実際に行ったらめちゃくちゃ楽しみが倍増するんだろうなぁ。大人が読んでも面白いし、子供には積極的に読ませたいコメディー作品です。

あとがき

神様は意外と適当かもしれん。